東北大学 歯学部 2023
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山内健介准教授齋藤正寛教授小関健由教授「口腔保健発育学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」授業紹介4、 5年次のカリキュラム09Tohoku University School of Dentistry( )Curriculum口腔修復学Ⅰでは、保存修復学の講義と実習を行います。講義は総論と各論に分かれ、総論では保存修復に必要な前処置、窩洞形態の一般法則、徐痛法、歯髄保護、仮封、窩洞形成法を学習します。各論では、審美修復(接着性コンポジットレジン修復、ポーセレンインレー、漂白法)と金属材料によるインレー修復法を習得します。実習では、基本的なレジン修復症例とメタルインレー症例をシミュレートし治療姿勢、器材の使用法、窩洞形成法、修復法を習得します。口腔保健発育学では、2つの学年を通して、ひとの誕生から成人期までの口腔機能の健常な発育の誘導と支援について学びます。子どもの健全な口腔の育成は、生涯を通した健康の基となり、「食べる」「話す」「笑う」の生きる力の源となりますので、子どもたちを医療者として慈しみ健康を支援できるようにしっかり学んで下さい。本講義は、予防歯科学分野、小児発達歯科学分野、顎口腔矯正学分野、障がい者歯科治療部が担当します。年生は最も多く臨床科目を学ぶのみならず、これまでに習得した知識と技術を統合していく時期に当たります。 4年生のコア科目では、歯科医師として診療をしていくのに必須な臨床科目が最も多く開講されます。ここで学生は、口腔の様々な疾患のメカニズムやその診断・治療法を学びますが、各科目には講義だけではなく模型実習が多く含まれています。5年生は東北大学歯学部独自のアドバンス科目が展開される学年で、最先端の研究成果に基づいた新たな時代の「口の科学」に関する様々な講義が行われると共に、これまでに学んだ知識・技術を統合していくために「歯学臨床ゼミ」、「合同講義」や「臨床シミュレーション実習」などが開講されます。特に平成25年度より新たな試みとして、統合型病態模型を用いた模型実習を「臨床シミュレーション実習」に導入しました。これにより、これまで各科目で行われていた実習に関する知識・技能を有機的に連携させるばかりでなく、総合的診断力や問題解決能力を涵養することを目指します。 また、 臨床実習に必要な知識・技術・態度が充分に備わっているかを確認するためのテストであるCBTとOSCEが5年生の7月に実施されます。これは全国の歯学部学生に対して行われるものですが、これをパスしないと臨床実習に進むことはできません。またこれからの歯科医師は全身状態や疾患についての深い知識が要求されますので、5年生は「隣接医学」として内科学や耳鼻咽喉科学などを学ぶことになっています。さらに本学では、5年生の段階で歯学研究者としての 基本態度を学ぶ「歯学基礎演習・基礎研究実習」を実施し、大学院レベルでの研究を体験すること口腔外科は、口腔および顎顔面領域の先天異常、後天性の欠損や損傷、口腔に現れるさまざまな疾患および全身疾患の一症状として口腔や顔面に異常をしめす疾患などの診断と治療および障害された形態と機能の外科的な回復を扱う学問であり、医科と歯科の境界に位置し、医科と歯科の双方の総合的な知識が必要となります。本講義では歯科医師として必要となる、これら口腔に現れる様々な疾患の種類、診断と治療法について最新の知見を教授します。ができます。この授業では、学生一人ひとりが歯学部の基礎系分野を選択して研究室に所属し、約 8ヶ月間に渡り、英語の学術論文の読解指導を受け、さらに研究の実践を学びます。この間、学生は教員にほとんどマンツーマンで接し、研究者や高度専門職業人として必要な「研究する心(リサーチマインド)」と「常に考える精神」を身につけます。この授業をきっかけに、臨床を科学する重要性を学ぶと共に多くの学生が研究に関心を抱き、卒業後に大学院進学を目指しています。東北大学歯学部「口腔病態外科学Ⅱ・Ⅲ」「口腔修復学Ⅰ」 4、5

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