東北大学 工学部 材料科学総合学科 研究室紹介
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元素の分離には多くのエネルギーが必要です。熱力学・相平衡・状態図などを駆使し、天然資源だけでなく、廃棄物・副生物から「有用元素をスマートに分離・循環」させようと知恵を絞っているのが長坂研究室です。鉄をはじめとする各種金属の高純度化、枯渇が懸念されるリンの製鋼スラグからの分離、使用済リチウムイオン電池からのレアメタル回収、ゼロカーボン製鉄など、これらの取り組みはみな、持続可能な社会の実現に貢献します。混合させたものの比率、さらには温度によって物質がどのような状態になるか、を表したものを「状態図」といいます。この「状態図」がわれらが貝沼研究室の研究のコアです。なぜなら、「状態図」があればこそ、材料の設計ができるからです。実験で得られたデータを基に、形状記憶合金、磁性材料、溶融めっき、耐熱材料など実用材料までつなげるべく研究を行っています。社会で活用され、人々の生活をよりよく豊かにできる材料を求め、私たちは毎日、「状態図」とにらめっこをしています。金属プロセス工学教授/長坂徹也 准教授/三木貴博 特任助教/Gamutan Jonah Longaquit 特任助教/禹 華芳計算材料構成学教授/貝沼亮介 准教授/大森俊洋 助教/許 皛 特任助教/許 勝「有用元素の循環」で持続可能な社会へ生活の質向上に寄与する「新材料設計」

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