東北大学 理学部 地球科学系
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Petrotectonics ResearchGroup地殻化学グループ 27図2 高圧変成岩の研究による「巨大な大陸衝突にともなう大規模な造山運動と、大陸衝突にともなう地殻融合・安定化」について示したモデル図。大陸衝突・プレート沈み込みによってマントルの深さまで持ち込まれた玄武岩質の岩石は周囲のマントル(かんらん岩)よりも高密度の高圧変成岩(エクロジャイト「E」)に再結晶するものの、周囲のマントルよりも低密度の花こう岩質の変成岩の浮力によって「G」の深さまで上昇することで下部地殻に同化する。大陸衝突にともなう大規模な造山運動では「E」から「G」の深さまでの変成岩の移動に約2,600万年を要する。岩石の温度圧力の変化を示した温度圧力図と計算機シミュレーションの結果の一部の他、研究地域(タンザニア西端)の場所、研究対象の岩石の露頭写真、薄片写真、年代測定したジルコンの電子顕微鏡写真も示した。図3 米国カリフォルニア州フランシスカン変成帯の褶曲したざくろ石青色片岩とエクロジャイトの産状。日本列島に沈み込む海洋プレート上面付近の現在進行形の高圧変成作用の現場でも同様のプロセスが進行していると考えられる。[ Webでもチェック! ]http://www.cneas.tohoku.ac.jp/labs/geo/1index/

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