東北大学 文学部 学部案内 2025年度入学者用
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MessageMessageTohokuUniversity, Faculty Of ArtsAndLetters2025 白石市役所 勤務 人間の価値観は、知らず識らずのうちに、生きている時間・環境に大きく制約されます。違う時代や地域の歴史を学ぶことで、何の疑いも持っていなかった当たり前のものでも、そうでない可能性を発見できます。史料を読んでいて、○○人という「民族」や○○教という「宗教」が出てきたとします。同じ名前で括られていても、それが全て同じものとは言えません。○○人は混血が進み、異なる文化圏に分かれているかもしれません。○○教も、伝播の過程で各地の習俗を取り込むなど、姿を変えているかもしれません。どうし印象深い授業東洋史専修ても言葉や固定観念に引きずられがちですが、当時の人々の実態に近づこうとすることが大切なのだと勉強させられました。当然だと思っていたものが当然でないという気付きは、自分が大切にしたい価値観を深めるきっかけにもなるし、理解し難い他者に歩み寄るヒントにもなると思います。文学部の学びは一見役立ちにくいかもしれません。しかし、「今役に立つもの」は、「今の価値観の上で役に立つもの」であり、いずれ古びてしまいます。学部の4年間は短かったですが、既存の価値観に疑問を持ち、普遍的な人間●東洋史演習「明清史料研究」(大野晃嗣先生、2022年度)●現代日本学概論「現代日本学の方法と対象」(茂木謙之介先生、2021年度)●東洋日本美術史基礎実習「美術作品の取り扱いの理論と実践」(杉本欣久先生、長岡龍作先生、2022年度)●日本思想史概論「日本思想史入門」(片岡龍先生、2023年度)の姿を考える、一生ものの勉強をさせてもらいました。19卒業生からのメッセージ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2023年度卒業■■■■■■■[ 仙台市立仙台青陵中等教育学校 ]

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