東北大学 医学部 2025
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09医学科では教育目標として6つの領域を定め、その中に「コミュニケーション」と「地域と世界における医療」が含まれます。具体的な到達目標(アウトカム)としては、「英語で医学・医療に関するコミュニケーションができる」、「地域から世界規模までの疾病の動向を説明できる」等を掲げています。このアウトカムを達成するため、6年間のカリキュラムに、英語コミュニケーション能力開発プログラムと海外留学私は3年次の基礎医学修練の3ヶ月半、スウェーデン・カロリンスカ研究所で小児のソーシャルメディアの使用時間と脳活動の関係について大規模データを用いた研究を行いました。小児の脳活動に関する大規模なデータは日本にはないため、非常に貴重な経験になりました。研究室では自分の研究だけでなく、同じ分野の研究者のセミナーに参加し、想像もしなかった研究の手法やテーマに刺激を受けたり、同じ研究室の方の研究テーマについて討論したりと研究所ならではのハイレベルな環境で過ごすことができました。また、スウェーデンはジェンダーギャップ指数ランキング5位(2023年度)の国としても有名ですが、育休制度から男女共用のトイレまで、125位の日本との違いを日常のあらゆるところで感じ、男女平等な社会について考える機会にもなりました。休日にホストファミリーとシナモンロールを作ったり、サウナから凍った湖に飛び込んだり、シカを丸々一頭捌いたりした体験は今でも鮮明に覚えています。初めての海外生活は大変でしたが、研究だけでなく、文化の違いや今後の進路と働き方について考えたり、様々な方々と出会ったりと、この留学で得た経験・繋がりは一生の宝物です。学生の学習や研究の可能性を広げる場をつくります。の機会が設けられています。3年生の4月から行う医学英語の授業では、外国人講師による少人数グループ英会話と、医療英語専用のe-Learningソフトを用いて、国際人としての英語コミュニケーション能力を高めます。英語で患者さんを診察するトレーニングと能力評価の実技試験も組まれています。3年生の夏に始まる研究室配属では、例年25人前後が北米、アジア、ヨーロッパ、オーストラリアなどに留学します。トップレベルのラボで最長で5か月留学先参加期間医学科4年 中村 彩水さん[栃木県立宇都宮東高等学校出身]スウェーデン・カロリンスカ研究所2023年9月1日〜12月15日 Study Abroad留学参加レポート国際化推進と英語コミュニケーション能力の開発留学

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