東北大学 医学部 2025
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6年生で24週間行われる高次臨床修練では、同じく25人前後が4週間海外留学し、現地の医学生とともに臨床実習を行います。疾患や医療制度の異なる海外で異文化に接しながら行う実習は、とても有意義な経験です。留学から戻った6年生は、秋に4年生対象の「高次臨床修練海外実習報告会」を開催して、後輩に体験を伝えます。主な留学先10に亘って最先端の研究に打ち込み、帰国後は「海外研究留学発表会」を行い、成果を報告します。この発表会は、国際学会を模して英語で発表・討論を行い、1年生も聴講して2年後の留学を考える機会としています。また、優れた成果を上げ、研究成果を国際学会で発表したり論文に発表する学生も少なくありません。 私は基礎医学修練期間の約6ヶ月間、米国ボストンのハーバード大学の関連医療機関であるマサチューセッツ総合病院の研究施設へ留学し、膵臓癌をテーマに基礎研究の研修をさせて頂きました。研究室では、各々の研究者が独自の研究テーマに取り組み、昼夜問わず実験に没頭する日々を過ごす一方で、長期休暇には家族との旅行を楽しむなど、日本とは異なった多様なライフスタイルを目の当たりにしました。また、自身の研究チームでの毎週のミーティングのみならず、他のチームや研究室・病院が主催する講演への参加などを通し、最先端の研究を経験することができました。 その他研究室外では、研究室のメンバーと車で数十時間かけカナダへ旅行に出掛けたり、親しくしていた現地の医学生と季節のイベントに参加したりなど、海外留学ならではの貴重な体験をする事ができました。さらに同施設には日本人研究者も多く、その方々との研究室内外での交流の他、ボストンで行われている学会や病院での手術見学の機会などもいただく事ができました。 半年という長期間に加え、言語や文化の違いなどの不安も沢山ありましたが、思い切って海外へ飛び込む選択ができ良かったという充実感とともに、より成長した姿でまた戻ることができればという意欲を帰国の際に切に感じたことを、今でも鮮明に覚えています。国立衛生研究所(NIH)ヴァンダービルド大学カリフォルニア大学サンフランシスコ校サンフォードバーナムプレビス医学研究所サンフランシスコ総合病院ジョンズ・ホプキンス大学グリフィス大学西オーストラリア大学メルボルン大学留学先参加期間医学科4年 鴇田 康樹さん[高等学校卒業程度認定試験・大学入学]ハーバード大学ハワイ大学マサチューセッツ総合病院ミシガン大学メイヨークリニックイェール大学スタンフォード大学タマサート大学チェンマイ大学マヒドン大学サンラザロ病院熱帯医学研究所(RITM)イギリスエクセター大学ネパールカトマンズ医科大学台湾台北医学大学シンガポールサウサンプトン大学シンガポール国立大学スイスチューリッヒ大学ノルウェースウェーデンリーズ大学バース大学ベルゲン大学カロリンスカ医科大学アメリカ・マサチューセッツ総合病院2023年8月16日〜2024年1月18日アメリカオーストラリアタイフィリピン

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