東北大学 医学部 2025
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1年次2年次3年次4年次17安全・正確・高精度な放射線技術へ可能性は広がり続けます放射線医療には画像診断、核医学、放射線治療の3つの領域があり、超音波・磁気・X線・放射性同位元素によって人体の内部を画像化し診断すること、疾患部を放射線によって治療することを行っています。放射線医療は安全で正確かつ高精度に施行されることが絶対条件であり、その基盤となる学問が放射線技術科学です。放射線技術科学は医学と放射線の基礎から医療機器の理論、診断画像の撮影および構築法、放射線治療および生物学、放射線計測法および管理など広範囲な学問領域からなります。幅広い教養を習得し人間性を深める1年生では主に幅広い教養を修得するための全学教育科目を学びます。これにより人間性を深め、将来医療、医学の現場で活躍するための土台を構築します。加えて専門教育への橋渡しとしての専門基礎科目も学びます。これによリシームレスに基礎学問から応用学問の習得を進めることができます。一般教養から専門への橋渡し診療放射線技師が扱う放射線などは物理学の法則に基づいています。また、放射線機器を知るためには工学の知識が必要になります。この放射線機器を扱い、医療に携わるためには、医学・生物学の知識も必要です。この観点から、2年次では理学、工学、医学の基礎を学び、3年次以降のよリ専門的な教育ヘスムーズに橋渡しを行います。幅広い専門知識とその実践を学ぶ3年生では放射線技術学の専門知識をさらに深めます。後期からは、数名のグループに分かれ、東北大学病院や近隣病院で臨地(病院)実習を行います。臨地実習を通して、講義や実験等で修得した基礎知識を医療の現場でどのように適用し応用すべきかを学ぶとともに、最先端の診療技術や患者さんの接遇について実体験します。最先端機器を実際の目で見る貴重な機会であるとともに、診療放射線技師の社会的役割を認知し、患者さんや医師および他のメディカルスタッフ等との関わりに関しても間近に接することができる良い機会です。研究マインドを身につける4年生の前期は、3年生に引き続き病院実習が行われます。それと並行して、7分野に分かれて卒業研究が始まります。卒業研究では、研究の一端に触れることで研究マインドを身に着けます。将来、放射線技術科学の指導者や教育者並びに研究者として、当分野を支え得る質の高いすぐれた人材の育成を目指します。例年、11月下旬頃に卒業研究発表会が開かれ、研究成果を皆の前で発表し、活発な質疑応答が行われます。研究の一端に触れることはもちろん、発表の技術を身につけることも卒業研究の重要な目標の1つです。放射線技術科学専攻 Radiological Technology

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