1年次2年次06新入生には、入学後間もない5月〜6月に、研究室を訪問し研究テーマなどを取材する機会を用意しています。続いて、7月までに医学研究に不可欠な遺伝子組換えや実験動物の取扱に関する講習を全員が受講し、様々な研究に参加する準備が整います。これをきっかけに研究室に通い始め、研究に着手する1年生もいます。学生はいくつかの先進的な医学研究に関するテーマから最も興味を持ったものを選び、初めに教員によるミニレクチャーを聴講します。その後、少人数のグループで課題を抽出して仮説を立て、その仮説を検証するために必要な情報を自ら収集し、最後に発表と討論に臨みます。これらの過程を通して、学生は将来、医学研究を実践するために必要な探究心、問題抽出能力、柔軟な思考を涵養します。Pick Up CurriculumPick Up Curriculum全学教育科目の開始1年次は全学教育で幅広い教養を身につけるとともに、専門教育の基礎となる3科目類から構成される科目も履修します。全学教育科目には「生命科学」の講義もあり、必修科目として医師として必要な人体の生物学を学びます。 医学専門教育科目の開始1年次の専門教育科目として「医学・医療入門/行動科学」があります。これは複数のテーマからなるグループ学習・実習・講義で、1年間続きます。例えば少人数ワークショップでは、医師として必要な職業倫理、患者の権利や利益に関する基本原則などを自ら考え、グループ内、グループ間で議論します。早期医療体験実習では、血圧測定、心肺蘇生法、車椅子介助や高齢者介護の基本スキルを身につけた後に医療・介護施設を訪問し、実際の現場を体験します。また東北大学病院内では様々な職種のスタッフが医療に深く関わっていることを見聞し、チーム医療の重要性を認識します。医療コミュニケーション実習では、いくつかのテーマで模擬患者さんを対象として医療面接のトレーニングを行います。また、希望者には東日本大震災の被災地の現状を視察する実習も行われます。後期からは、基礎科目の中の「解剖学・生理学序説」、「医化学」、「免疫学」、「放射線基礎医学」「遺伝学」が始まります。解剖実習の開始約3カ月にわたり、解剖実習が行われます。解剖実習は単に人体の肉眼的構造を知識として習得するだけではなく、献体された方々と献体に深い理解をくださったご遺族に対する感謝の気持ちや、社会の人々の期待に応える自覚を持つことによって、将来医師に進む上での大きな精神的教育にもなります。また1年次から続く専門科目として「生理学」「組織学」「発生学」「薬理学」「病理学」「微生物学」が始まります。またこの学年では「医学研究PBL」が行われます。PBLとはproblem-based learning(問題解決型学習)の略で、医学のさまざまな最先端のテーマについて、自ら問題点と学習項目を発見し、グループによる討論・発表を行います。研究室訪問医学研究PBL
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