東北大学 大学案内 2025年度入学者用
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fromsePridentsagsMe New 02Teiji TOMINAGA東北大学医学部医学科卒業、広南病院脳神経外科部長、東北大学大学院医学系研究科教授、東北大学病院臨床研究推進センター副センター長、東北大学病院長、東北大学副学長などを経て現職。専門分野は脳血管性障害の外科治療、脳神経外科学一般。主な受賞歴は「情報通信月間」総務大臣表彰、文部科学大臣表彰 科学技術賞 研究部門、一般社団法人日本脳神経外科学会 齋藤眞賞 学術賞。 東北大学への進学を検討中の皆さん、はじめまして。2024年4月、東北大学の新総長に就任した冨永と申します。私も東北大学で学んだ一人で、医学部を卒業した後、医師として40年にわたって活動してきました。2019年からの4年間は、東北大学病院の院長、及び東北大学副学長も務めさせていただきました。 皆さんが志しているのはどのような分野でしょうか。私は学部生の頃、様々な診療科を見た中で、主に外科手術によって直接疾患を治療する脳神経外科に魅力を感じました。考えてみると、脳神経外科は、人間の生きた脳を見ることができる唯一の職業です。脳の病気は非常にシリアスで、患者本人はもちろん、家族の人生にも大きな影響を与えてしまうため、社会的意義においても重要な疾患といえるでしょう。私にとって脳神経外科医という職業は、非常に精緻な技術と経験が要求される一方、自分達の手腕で患者さんの命を救うことができる、大変やりがいのある職業だと思っています。 臨床医としての診療はもちろん、治療が難しい患者さんたちを救いたいという思いから、様々な研究にも挑戦してきました。医療分野における諸研究は従来、自分が興味を持ったテーマを研究し、その結果を論文にまとめるという流れで終わることがほとんどで、取り組んだ研究が患者さんの役に立つかどうか確認するところまでは至っていませんでした。そこで近年注目されるようになったのが、基礎研究の成果を臨床に実用化させる“橋渡し研究(トランスレーショナル・リサーチ)”です。私はこの“橋渡し研究”を、企業各社と協力しながら行い、特に再生医療分野、悪性脳腫瘍に関する新しい治療法の開発等に取り組んできました。 東北大学では日夜、今この瞬間にも、様々な研究が進められています。研究を始めること、続けることは比較的簡単といえます。しかし、自分が考えたゴールに向けて研究を進める中で、どうしても先が見えない時には、どこかのタイミングで「NOT GO」と判断しな東北大学第23代総長冨永 悌二脳神経外科医として40年間活動東北大学病院長から東北大学総長へ東北大学新総長からのご挨拶eTOHOKU UNEW P

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