複数形の"World Englishes"という言葉を聞いたことがあるでしょうか。英語の世界は、本当に多様なものになっています。 英文学の「英」には、オーストラリアやカナダの英語だけではなく、グローバルサウスと呼ばれるインドやアフリカの英語も、かなり重要なものとして含まれるようになりました。 英文学の「文学」も、その意味がおおきく変化しています。詩や小説、演劇だけではなく、映画やマンガ、音楽、ウェブの動画なども活発に研究されています。 英文学専修では、このように多様化した英文学を、伝統に裏打ちされつつも変化を恐れない方法論をもちいて学びます。ひとびとの経験、社会の経験がどのように語られるのか、どのように記述されるのか。いまこの文章を読んでいるあなたが読むことで生まれる解釈が、きっとあります。 学部生と修士課程修了者の卒業・修了後の進路は、自動車や食品メーカー、電力会社、ITコンサルタント、国家公務員、地方公務員、教職(高等学校など)などかなり多様です。博士課程に進み大学での研究職に就く人もいます。 東北大学の短期海外研修や交換留学制度に応募する学生もおおく、滞在先もイギリスやアメリカ、さらにはスウェーデンなど北欧諸国と多様です。 「ドイツ文学」という古風な名前が付いていますが、文学に限らず、ヨーロッパの中・東部に広がる「ドイツ語圏」に由来する文化を学び考える研究室です。 「白雪姫」「赤ずきん」で知られるグリム童話やミヒャエル・エンデの児童文学、バッハからマーラーまでのクラシック音楽、サッカーのブンデスリーガや個性的なジャーマン・ロック、質実剛健のドイツ車、ソーセージとビールに代表される食文化など、ドイツ語圏由来の文化は意外と私たちの身の回りにあふれています。 高校までは触れることの少ないヨーロッパ文化と向き合うことで、人間が生み出すものの多様な面白さを発見することができるでしょう。研究室では、ハイデルベルクやウィーンなどへの留学によって見聞を広めるためのお手伝いもしています。自由で開放的な研究室から巣立った個性的な卒業生たちは、ジャーナリズム・出版・情報などの民間企業、あるいは教育・公務の多様な現場で活躍しています。14Oriental History 東洋史学が本来扱う範囲は広くアジア全域にわたるのですが、本学の場合は東アジアの漢字文化圏、中でも中国史に中心を置いて教育と研究に取り組んでいます。中国社会は、数千年にわたって独自の文化を築き上げてきました。こうした特色ある「中華文明」の発展過程を明らかにし、その本質に迫ることを第一の課題としています。 紀元前13世紀、殷代において甲骨文字による記録が始められて以来、中国の人々は内乱や非漢民族の侵入等々動乱が相次ぐ中で、それぞれの思いを込めて多種多様の厖大な文献を著してきました。そうした原典史料から当時の人々の生きた姿を読み解くことが研究の第一歩であり、また、最も重要な課題であろうと考えております。シルクロードや三国志の英雄など、多様な関心のただなかで、中国古典文(漢文)史料に立ち向かい、原典に降り立って思索を重ねることに新鮮な感動と喜びを抱き得る諸君を期待します。English Linguistics 英語学では、現代言語学の観点から英語の様々な側面を研究します。英語の仕組みを研究する分野には、語が結合して文ができあがる仕組みを扱う統語論、音声上の仕組みを扱う音韻論、語や文の意味を扱う意味論があります。また、現実の場面での英語の用いられ方を研究する語用論や、情報伝達上の役割を研究する機能論などがあります。さらに、日英語対照研究、英語教育への応用、第1・第2言語の習得、脳研究に係わる認知科学等の分野とも密接な関連を持っています。 英語学の研究では、十分な英語力が前提となります。英語学の授業に加えて、高等英文解釈法や英語母語話者による英語論文作成法を通して、読解力と表現力の養成に努めています。近年は、英語力増進をめざして海外留学を経験する学生も増加しています。卒業生は、教員、公務員、マスコミ、一般企業など多方面で活躍しています。また、毎年数名、より高度な研究をめざして大学院に進学しています。English LiteratureGerman Literature研究室紹介 Laboratory Introduction□□□□□□□□□□□□□□1414161613131515
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