東北大学 文学部 学部案内 2026年度入学者用
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 社会学は、社会の構造や変動に注目しながら、人間と社会との相互作用を包括的・多面的に研究する学問です。人文・社会系の学問の中でも同時代的性格が強いと言えます。自己や相互行為をめぐるミクロな問題から特定の組織・団体や地域社会、地球環境問題に至るまで、幅広い領域で研究がおこなわれています。本専修は理論研究(学説研究、現代社会論、自己論、コミュニケーション論など)と、実証研究(コミュニティ研究や環境問題・災害研究、医療・福祉分野の研究、生命倫理の問題、NPO・ボランティア・社会運動の研究など)の両方を学ぶことを重視しています。指導にあたっては、外国語文献の精読をはじめとする理論的トレーニングおよびフィールド調査にもとづく社会現象の質的分析に力を入れています。所定の科目を履修することで、社会調査士の資格をとることができます。 本専修の卒業生は、専門教育と訓練の成果を生かして、マスメディア、自治体などの現場で幅広く活躍しています。明治中期の英雄論 ̶̶戸川残花の伝記作品に見られる歴史認識と宗教意識「抜け出す怪異」の文化史中原中也の研究『常陸国風土記』にあらわれる「夜」観鎌倉幕府の陸奥国支配宮城県里浜貝塚出土の縄文時代の人骨に関する形質人類学的研究日清戦争期における清国の電信政策とその実際A Study on Parastic Gaps in Englishためらいの物語として読む『魔の山』第三の性 ̶̶第二帝政期ドイツにおける男性売春と同性愛中近世イングランドにおける国王の葬送儀礼マレーシア英語におけるTHの子音交替英語動詞を由来とする外来語動名詞の自他分布̶コーパスの用例に基づく分類̶ 行動科学は、人間の行動や社会について「なぜ?」という問いをたて、それに答えようとすることで、人間と社会を統一的に研究する学問です。行動科学が扱う問題は、社会学・心理学・経済学・政治学など多くの専門分野と共有しているものです。また、主な研究方法として数学や統計学を用います。行動科学は、文科系・理科系といった枠も越え、様々な学問領域の交差点に位置しているのです。 行動科学研究室で取り組んでいる研究は、大きく二つあります。 一つめは、社会における様々な不平等や、人々の意識などについて、社会調査データを収集し、統計的に分析をする研究です。 二つめは社会現象を数学的に表現したモデルを作り、これを分析する研究です。個人の行動が集積した結果、意図しなかった社会的な結果が生じるという、環境問題などに多く見られる現象のメカニズムの分析を中心にしています。 幅広い知的好奇心を持った皆さんの参加を期待しています。昔話資料における新潟県方言のオノマトペについての研究スペイン語母語話者の日本語コミュニケーションにおける特徴と問題点カント『純粋理性批判』の自己触発論セックスワーカーの権利運動はどうあるべきか?̶リーン・イン・フェミニズムとキックバック・フェミニズム̶家族と異なる死生観を持つ者にとっての死の自己決定はいかにして可能であるか仙蔵寺蔵 狩野正信筆「騎獅文殊菩□図」についてパウル・クレー《花の神話》研究―構図と色彩に着目した再解釈障がい者のきょうだいによるライフコース選択日本の音楽コンテンツのグローバル成功要因̶他コンテンツ分野とのタイアップに着目して̶林業再生とツキノワグマによる人的被害の関連分析̶空間的自己相関モデルを用いた林業成長産業化地域の影響評価̶顔の上部と下部が笑顔認知にもたらす影響に関する心理学的検討被災地の“現状”から考える震災復興ー宮城県沿岸地域を事例にー祭礼にみられる地域間の対抗意識̶二本松神社例大祭の松岡若連会に注目して̶過去の卒業生の卒業論文・研究題目(一部)20SociologyBehavioral Science研究室紹介 Laboratory Introduction□□□□□□□25252626

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