水を電気分解して水素を作る「水電解」や、水素を使って電気を作る「燃料電池」では、水素と酸素が関わる化学反応が進行します。このとき、反応をスムーズに進めるために白金などの触媒が必要とされ、触媒の性能はその表面の構造や物理・化学的性質によって決まります。私たちは、表面というミクロな視点から地球規模のマクロな課題解決に貢献することを目標に、より高効率な触媒を創出するための研究開発を行っています。准教授/轟直人私たちの研究室で扱っているテーマは、ずばり「複合材料」です。二つ以上の材料を組み合わせて、欲しい特性を持たせたものが複合材料になります。用いる材料に限りはありません。セラミックス、金属、ポリマー、なんでもよいのです。さまざまなチャレンジを試みて、やっぱりうまくいかない、ということはよくあることです。それでも、いかにそれぞれの材料の長所を引き出すか、逆に短所をどうやってなくすかと、突き詰めていくところに私たちの研究の醍醐味があります。教授/成田史生 准教授/栗田大樹 助教/王真金絹糸から宇宙往還機まで「複合材料」に無限の可能性水素社会構築を「表面の科学」が後押し環境材料表面科学複合材料設計学
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