2019年度 筑波大学入学案内
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卒業論文 卒業論文は、日本語・日本文化学類で学んだことを基礎に、学生自身がテーマを決めて研究を行うもので、いわば大学での学業の集大成というべきものです。3年生の後半には指導教員が決まり、およそ1年間かけて各自のテーマを追究していきます。図書館でたくさんの文献にあたったり、学外に出てデータを収集したり、集めたデータを分析したりと苦労も多いですが、それ以上に多くのものが得られます。研究を発展させるため大学院に進学する人もいます。最近の卒業論文から●●●●●●●●●●●●●日本語・日本文化研修留学生修了式・祝賀会卒業論文口頭試問日本語研究・日本文化研究 フィールド実習―広島県呉市―資格など 卒業要件以外に「教職科目」や「博物館学」の単位を修得すれば、教員や学芸員の資格が得られます。取得できる資格教員免許  中学校一種免許状(国語)      高等学校一種免許状(国語)社会教育主事、学芸員、司書教諭34女性を表す語を後部要素に持つ複合語の分析多言語・多文化社会における学校お便り文書のあり方―つくば市に在住する外国人保護者への調査を通じて―教科書の映像分析を通した女性像―小学校6年理科を対象に―俳句における百貨店「三越」の表象について自治体窓口における住民対応の現状と課題―言語コミュニケーションの観点から―北海道方言におけるラサルについて―結果の用法を中心に―埼玉県飯能市天覧山周辺エリアにおける観光事業の実態調査 ―エコツーリズムとアニメツーリズムを通して―主体変化を表す他動詞文における動詞の限界性―再帰構文を中心に―動物昔話の構造分析とりたて詞「も」の不定用法に関する一考察斎藤隆夫の平和論とその現代的意義自律学習支援と支援者の役割 ―大学院生の事例研究―播州方言アクセントにおける二拍名詞4類・5類の統合スロベニアでの教育実習を通じて 中嶋さくら留学体験記 「日本語って何だろう?」「日本文化って何だろう?」…そんな疑問を強く抱いた場所は、日本ではなく、日本から片道15時間以上離れたスロベニアでした。私たちが普段当たり前に接している日本語と日本文化。それは、「わかったようで、わからない。わからないようで、わかる。」そんな不思議な存在です。その不思議な存在を改めて考え、言葉で誰かに伝えていくのは、案外難しいものです。 スロベニアでは、日本語教師として1年間授業を担当しました。しかし、振り返ってみると、授業を通じて自分が教えたことよりも、スロベニアの学生が教えてくれたことの方が多かったような気がします。自分が当たり前に思っていることは、異文化ではそうではないということ、そして、その差異を乗り越えるために、自分はどのように振る舞えばよいのか。留学を通じて、日本を、そして自分を、客観的に見つめ直すことができました。 この学類では、日本語・日本文化について詳しく学べるだけではなく、「どのように世界に発信するか」ということも重視しています。日本について学ぶことは、実は国際化について学ぶことと表裏一体なのです。ぜひ、みなさんも日日に入って、国際交流の第一歩を踏み出してみませんか。30

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