2019年度 筑波大学入学案内
56/178

現在の進路を選んだのは、私がそのような過程を楽しいと感じられるからだと思います。 近年、私たちの周りの自然はだんだんと小さくなっていますが、生物学類の皆さんは菅平と下田の2つの実験センターで、驚くほど豊かな自然と生物に触れることができます。ぜひ積極的に利用して頂きたいと思います。 私は学類4年次にマンチェスター大学への交換留学を体験しました。マンチェスターでは、筑波では体験できなかったような多様な文化に触れ、これまでにない深い友情を得ることもできました。このように、私にとっての学類時代は、筑波、マンチェスター、菅平と大きく3つに分けられ、それぞれの体験からいろいろなことを学んできました。と思いますが、生物学類に用意されているさまざまな施設・機会をうまく利用して、学類での4年間をより豊かなものにして頂けたら、幸いです。 私は生物学類を卒業後、生命環境科学研究科に進学して博士号を取得し、研究員(ポスドク)として長野県の菅平高原実験センター(現:菅平高原実験所)で昆虫の発生学的研究を行ってきました。 菅平高原実験所は35haもの敷地面積があり、敷地内には実験施設のほか、広い草原や森林があり、多種多様な野生動物の生息する豊かな自然に恵まれて研究を行うことができます。 私の専門とする昆虫の発生学も、虫の飼育・採卵や発生の観察など、そのほとんどが生き物に直接触れる作業で占められます。実際に生きている対象をつぶさに観察することから感動を得、それが新たな疑問や研究の発想に結びついていくのです。多くの研究分野があるなかで生物学類で出来ること神通 芳江多様な生物学分野 応用生物化学・農林学・医学・体育学を専門とする教員も授業を担当しており、農学や医学との境界領域など、幅広い生物学分野を学べます。早期卒業制度 3年間以上在学すれば、希望によって早期に卒業できる制度があります。もちろん卒業に必要な規定単位数を優秀な成績で取得していることが前提です。1年次からしっかり学習計画を立てて勉学に励むことが求められます。研究マインド応援プログラム 学習・研究に対する意欲と能力により選ばれた1~3年生は、教員と大学院生のサポートのもと、希望する研究室で独自の研究テーマを追究できます。国際交流 生物学類では国際交流委員会を組織し、学類レベルでの国際交流を推進しています。特に1999年に国際的にも著名な英国のマンチェスター大学生物科学部と学部間交換学生協定を結び、毎年3名の学類生を1年間マンチェスター大学に派遣し、またマンチェスター大学からの留学生を受け入れています。2013年にはフランスのパリ第13大学とも協定を結び、学生交流を始めました。この留学制度には、大学の入学金と授業料が免除される、大学の学生寮に居住できる、単位措置によって休学の必要がない、などの様々な特典があります。また米国のカリフォルニア大学、パデュー大学など、筑波大学が大学間交流協定を結んでいる多くの大学への留学を奨励するとともに、積極的な支援を行っています。基礎生物学実験マレーシア昆虫観察旅行にて研究室メンバーと生物学類発行のオンラインジャーナル(http://www.biol.tsukuba.ac.jp/tjb)教員や先輩からのメッセージ、研究紹介などが掲載されています。5854

元のページ  ../index.html#56

このブックを見る