筑波大学入学案内 2021
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 皆さんが今もっている大学での学びのイメージはどのようなものでしょうか? これまで勉強してきたことをさらに高度に「専門的」にたくさん学修するところ、というイメージが大きいかもしれませんね。確かに、そのように学問を究めるところであることは間違いありません。一方、例えば研究成果を発表するためには、自分の見方や考え方を相手に上手に伝える力も必要です。自分の専門分野と異なる背景を持つ人々にも自分の考えをよく伝えようとするならば、相手の専門分野と自分の分野の共通点や相違点を理解していたほうが、自分の考えがより伝わりやすいものです。文章での的確な表現力や母語あるいは外国語での会話力などとともに、様々な他分野への造詣の深さも必要となるでしょう。ここではこれらを「汎用的」な力と表現しましょう。筑波大学の学士課程では、自分の選んだ専門分野の掘り下げによって身につく専門的な力とともに、このような汎用的な力も合わせもった「総合的」な力を醸成することをねらいます。本学では、これらを「専門智」、「汎用智」、「総合智」と呼んでいます。「智」という言葉には「総合的な能力を発揮する知識と知恵」という概念を求めています。 なぜ、このような「智」を本学は学士課程での学びに求めるのでしょうか? それは、自分の専門分野に精通するとともに、それを成り立たせる基礎的な学理や他の専門分野との関係の深い理解も踏まえて、現代社会が抱える複雑でややもすれば利害が対立し、なかなか答えを出せない問題を解決できる力を育てたいからです。あるいは、多数の人々との意思の疎通と協業により広範な分野に影響がおよぶ問題を解決できる力を育てたいからです。このような力は、既存の専門の枠にとらわれずに自らの得意な分野を開拓でき、社会の要請の変化にも柔軟に対応して複雑に入り組んだ興味の対象を探求し、諸問題を解決できる大きな原動力になると期待できます。総合智をもつ人々が多く育ち、卒業後に社会で大きく活躍できることを念頭に教育課程を設計しています。筑波大学での学び-専門智、汎用智、そして総合智筑波大学の教育「学問への誘い」総合科目総合総合合合科目,,他学学学学類の科科科目目専門基礎科目,専門基礎科目,専門基礎科目専門基礎科目専門科目専門科専門科共通科科通科科科通科科目科科科共共共」」「国語」「情報」」「」語」国語」「情報」国語」「情報語」「情報」」語」語」語」語」語語「外国語「外国語「外国語「外国語芸術」「芸「「体育」「汎用智の涵養総合智専門智の涵養2

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