筑波大学入学案内 2021
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専門として学べる内容 人間のこころと行動に関する幅広い興味や関心を基盤に、人間のこころや行動を科学的・実証的に分析し理解する姿勢及び専門的な知織や技能を身に付け、さらに、これらの学習成果を生かして、実際的な問題を主体的かつ創造的に解決する能力を有し、国際的にも通用する知性・人間性・逞しさを備えた人材を育成します。[ 人材養成目的 ]心理学類 1年生には心理学の概論の講義だけでなく、研究を遂行するための心理学の研究法や統計法、さらには大学院進学に関するレクチャーまで、幅広い内容の授業が用意されています。将来を見据えて学ぶ学生の目は自然に真剣なものになっていきます。 心理学は、人間のこころを科学的・実証的に探究しようとする学問です。日常生活の中で私たちが見たり、注意をしたり、思い出したり、あるいは考えたりといった精神活動や、うれしかったり、悩んだりといった様々な人生体験を対象として研究します。このような精神活動や体験は、手にとって直接的に「ものさし」をあてて測ることができませんので、何らかの方法で間接的に測ることになります。そこに心理学の難しさと創造性を発揮する楽しみがあります。心理学は、たいへん間口が広く、生理、比較、感覚知覚、認知、学習、心理測定、発達、生涯発達、発達臨床、社会、対人関係、組織、臨床、カウンセリング、人格などの多くの専門分野があり、深い人間理解が可能となる魅力的な学問です。心理学類では、下の表に例示したように幅広い内容を偏りなく学ぶことができます。 1年次には、心理学概論と心理学研究法で心理学の基本的知識を学び、心理学統計法の講義と実習で心理学の基礎的研究技法を修得します。2年次では、基幹となる専門科目群を深く履修し、心理学の専門的知識を獲得し心理学の専門分野心理学類で学べる内容の具体例 視覚、聴覚、嗅覚などの感覚や知覚の興味深い現象やその仕組み、人と動物のこころの共通性や違い、学習・記憶、感情、動機づけ、ストレスなどにかかわる脳神経系やホルモンの多様なメカニズムについて学ぶことができます。人々の教えあいと学びあいのプロセスの仕組み、とくに学びを支えることばなどの社会文化的仕組みや、記憶や認知現象などの基本的仕組み、そして学びを通した能力の発達や変化、さらにこころの変化を測定する方法などについて学ぶことができます。対象とする年齢によって、幼児、児童、青年、老年の心理学に大きく分かれますが、一生の発達を統合的に扱うこともできます。テーマを絞って認知の発達、感情の発達といった点から学ぶこともできます。それぞれの年齢層で表れる問題の理解とケアについても学ぶことができます。対人関係の心理、インターネットやマスメディアの影響などの社会現象、攻撃行動のような社会行動の病理的側面、感情と行動の関連、組織の中の人間同士の相互作用、キャリア発達などについて広く学ぶことができます。心理的障害や不適応に関する基礎理論や臨床的方法について学ぶとともに、ストレスの問題など個人及び集団のこころと身体のウェルビーイングについて心理学的視点から学ぶことができます。また人格の理論と病理、犯罪・非行、家族、カウンセリングを支える理論と技術についても学ぶことができます。生理、比較、感覚知覚認知、学習、心理測定発達、生涯発達、発達臨床社会、対人関係、組織臨床、カウンセリング、人格心理学の専門分野と心理学類で学べる内容のマッチング38http://www.human.tsukuba.ac.jp/psyche/college/

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