筑波大学入学案内 2021
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 筑波大学の学士課程での学びは次のような構造になっています。 まず、総合科目「学問への誘い」を入学生全員1が入学直後に履修します。この科目では、様々な学問的問いに、本学の研究者がどのようなアプローチで取り組んでいるのかを多数紹介します。本学における学修の動機をこの科目の履修によりまず得てください。この科目を要かなめにして、学修はタテとヨコのイメージで進みます。自らの専門分野の学修は、所属している学類・専門学群で定められる専門基礎科目や専門科目の履修によって行われ、年次を追うごとにその専門性が深化してゆきます。「専門性の深まり」あるいは「掘り下げ」という言葉があるように、これはタテ方向への深化とたとえることができ、専門智の涵養へとつながります。 一方、本学では他の学類や専門学群の講義も複数履修することを卒業要件として定め、自分の知識をヨコに広げる展開も求めています。そのため、各学類・専門学群の専門科目や専門基礎科目のうちで、その学問分野の入り口に立つ入門的な内容を扱う科目を専門導入科目として多数配置しています。この科目群は、その科目を開設している学類・専門学群以外の組織に所属する学生の受講にも配慮しているので、文理にこだわらず自分の専門分野以外の分野の入門的内容を履修することができます。また、総合科目のなかに学士基盤科目と呼ぶ科目群があり、様々な学問分野とつながる日本や世界の社会の様々な断面を教養として学ぶ科目も一つ以上履修するようになっています。「外国語」、「情報」、「体育」、「国語」、「芸術」という共通的な科目も用意され、健康の維持とともに自らの見方や考え方を表明・表現できる力の涵養もなされます。自分の所属する学類・専門学群以外の組織が提供する専門導入科目の履修、総合科目(学士基盤科目)の履修、そして、「外国語」をはじめとする共通科目の履修という三位一体が、汎用的な智を涵養します。こうして、タテにも深くヨコにも広い学修がなされ、総合智が涵養されるように本学の教育システムは設計されています。このような学修から、一つの事柄を様々な視点からみて考えることができる複眼的なみかたや、その事柄とその周囲の関連を広く見渡す俯瞰的な視野も獲得してください。1 英語プログラムなどの入学生でこの科目を履修しない場合があります。教育課程の設計思想-「学問への誘いざない」から始まるタテとヨコ人間芸術医学生命環境理工情報体育人文・文化社会・国際学士課程の9学群23学類すべての分野から専門導入的な科目を履修できます専門導入科目9学群・23学類、全ての分野から専門導入的な科目を履修できます3

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