筑波大学入学案内 2023
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奈良場 春輝Q  主専攻分野の途中変更は可能ですか?A  可能です。やはり、専門基礎科目の履修が条件になりますが、希望する場合は十分に可能です。例えば、史学主専攻を希望していた学生が、ロシア語の授業を受けているうちに、ロシア語を本格的に勉強したくなり、言語学主専攻に変更した、などの例がありました。Q  語学教育の内容について教えてください。A  一般語学の授業は、Center for Education of Global Communication(CEGLOC)を中心に行われています。CEGLOCでは、英語、ドイツ語、フランス語、中国語、ロシア語、スペイン語、朝鮮語の7つの外国語を学ぶことができます。20   人文学類の学生は、上記7つの外国語から2つを選択し、それぞれ4単位を履修しなければなりません。授業は、読解、会話、文法、コミュニケーションなどに振り分けられていて、それぞれの外国語で実際に役立つ総合的な語学力を身につけることができます。 私たちは日常生活でさまざまなことを当たり前にこなしています。その当たり前は一体どこから来ていて、あなたと私の当たり前は同じなのでしょうか。私は「ここ」ではない「どこか」、「いま」ではない「いつか」の生き方を知りたいと考えました。そのような漠然とした思いから、私は人文学類で民俗学の門戸を叩きました。 民俗学ではフィールドワークという調査手法を用います。私の調査では儀礼を見たり、思い出話に耳を傾けたりします。寺院にたちこめる線香の匂いを嗅ぎ、和尚さん自慢の料理を食べ、仏具や祭壇の掃除をお手伝いする日もあります。同じ時間を共有し五感を使い、フィールドにどっぷり浸かります。「どこか」と「いつか」を経験した人々がどのような生き方をしてきたのかを紐解いていきます。 フィールドから大学に戻り、調査を見つめ直す時間も大切です。文献を読んだり、指導教員や学考古学・民俗学主専攻卒業生   授業を担当する先生は、それぞれの外国語を専門にしている日本人教員と外国人教員です。外国人教員は、主に会話とコミュニケーションの授業を担当します。   外国語各4単位を履修した上で、さらにその外国語の力を伸ばしたいという希望をもつ学生には、中級および上級の授業も用意されています。また、授業以外にも外国語を学ぶ機会をもちたいと望む学生には、メディアライブラリーがあります。そこには、たくさんの語学CD・DVD教材が備えられていて、自由に利用することができるので、学生は自分のペースで学習し、どんどん力を付けることができます。   人文学類で専門的に学ぶことのできる言語としては、日本語、中国語、英語、ドイツ語、フランス語、ロシア語、満洲語、チベット語、サンスクリット語、ヘブル語、アッカド語などがあります。この中には国内の他大学ではなかなか学ぶチャンスのない言語も含まれています。Q  留学制度はありますか?A  筑波大学は69か国・地域の大学・機関と383の交流協定を結んでいます(2022年4月21日現在)。このうち人文学類生が交換留学できる協定校については、ウェブサイトhttps://www.jinbun.tsukuba.ac.jp/study/internationalをご覧ください。友に報告したり、議論を重ねたりします。大学で出会う学友もさまざまな興味を持っていて、思いがけない発言から閃きを得る日も多いです。他者の生き方を知り、他者と議論することは、私自身を見つめ直すことにつながります。私なりの「ここ」と「いま」が見えてきます。 人文学類での学びを通して、「どこか」も「ここ」と、「いつか」も「いま」と繋がっていることに気づきました。そして、「ここ」も「いま」も未来へと繋がっているのでしょう。社会が目まぐるしく変化するからこそ、つぶさに見つめる姿勢が求められているはずです。 人文学類にはその姿勢を掴むための環境が整っています。哲学、史学、考古学・民俗学、言語学を専門とする先生方から濃い指導を受けられます。溢れんばかりの情熱を持った学友も隣にいます。みなさまにも素敵な出会いがあることでしょう。先輩からのメッセージQ&AQ  希望通りの主専攻分野に入れますか?A  入れます。3年次に進むときに正式な主専攻分野と専攻コースの決定を行いますが、人数制限などはありません。当該専攻コースで定められている専門基礎科目(11単位)の履修が済んでいれば、希望通りの主専攻および専攻コースに入ることができます。

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