筑波大学案内 2026
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113学際サイエンス・デザイン専門学群ホームページ、パンフレット●学際サイエンス・デザイン専門学群に関する最新情報は、Webページで公開しています。 https://www.utmy.edu.my/●パンフレットはWebページからダウンロード可能です。3.学際性の学び 地球規模課題を解決する上では、問題をあらゆる方向から眺めまず、1年生で、情報リテラシーや確率・統計の基礎を、プログラミングと並行して学びます(左図の下段右側)。その後、2年生では、自然科学と人文社会科学の基礎を広く学びながら、データサイエンスとの関連を学修します(左図の中段)。このとき、科学の多くの問題が数学と結びついていることを知り、数学学修に対するモチベーションが高まります。その上で、3年生で、データサイエンスに関わる数学の基礎(線形代数と解析学)を学びます(左図の上段右側)。このように、UTMyでは、データサイエンスに必要となる数学の学修レディネスを十分に醸成した上で、数学学修の機会を提供し、データサイエンスの理解を深化させます。さらに、PBLにおいて、データサイエンスの理解度に応じて、そのスキルを活用し、4年間の中で、実践的スキルを段階的に獲得していきます(左図の中央部分)。て、実装可能な種々の手段の中から最善の手を選ぶことが求められます。そのためには、分野の垣根を越えて思考する学際性を身に付けることが重要です。実は、学際性は、筑波大学の最も得意とするところであり、その叡智がUTMyのカリキュラムにおいて結実しています。まず、1年生で筑波大学の学際性を全学共通科目で学び、2年生において、自然科学から人文社会科学にわたる基礎をじっくりと学びます(左図中段)。さらに3年生において、幅広い基礎を踏まえて、より高度な学問を学んでいきます(左図上段)。このような授業を実装するために、ダイバーシティに富む教員を配置できる点は、まさに筑波大学の強みと言えます。これにより、学生は広範な学際的教養を身に付けることができます。また、PBLにおいては、既に述べたように、自然科学から人文社会科学にわたる幅広いテーマを扱うため、これも、学際性を身に付ける一つの仕掛けになっています。1.課題解決型学修(PBL)の常設 UTMyのカリキュラム(左図)の最大の特徴は、なんといって2.データサイエンスを学ぶ仕掛け 地球規模課題の解決のためには、グローバルデータを解析して、も、課題解決型学修(Problem Based Learning: PBL)を中心としている点です。PBLはアクティブラーニングの一種で、学生自らが問題を設定し、その解決策を考えるという形で学んでいきます。このような学びでは、解決の結果得られた成果物自体よりも、問題解決の過程の中で自ら新しいことを学ぶ、すなわち、「学ぶことを学ぶ」ことに価値があります。UTMyでは、1年生から4年生まで、一年中、常にPBLの授業を行います(左図中央部分)。このような徹底したPBL中心のカリキュラムは、世界中を探してもなかなか見当たらない、非常に珍しい実践です。PBLの中には、チームで取り組むテーマも多く、チームメートや教員、さらにはテーマに関わる様々な人々とのディスカッションが、適切な問題設定や、解決策を見つけるカギとなります。したがって、英語を中心としたコミュニケーション能力を研くことが求められます。なお、UTMyのPBLは、ダイバーシティに富む複数の教員がナビゲーターを務め、自然科学から人文社会科学にわたる、あらゆる分野のテーマを扱うため、学生は常に新鮮な気持ちでPBLに取り組むことができます。このようなPBLの常設によって、学生は自ら学ぶ能力とコミュニケーション能力を身に付け、前例のない地球規模課題に挑戦し続けていく力を養うことができます。解決策の影響をデータに基づき予測することが求められます。よって、データサイエンスの習得は必須と言ってよいでしょう。データサイエンスを深く理解し、フル活用するための本質は、データサイエンスに関わる数学を理解することです。そこで、UTMyでは、学修時間の制約の下で効果的にデータサイエンスを身に付けるために、通常の理系カリキュラムとは異なる仕掛けを用意しています。グローバルな課題への挑戦者を育てる、カリキュラムの3つの特徴:「PBL」,「データサイエンス」,「学際性」

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