1～2年次テーマを探すテーマを膨らませる比文の授業は実に様々です。文学や音楽、民俗学にアニメまで。私の卒論は谷川俊太郎という詩人についてでしたが、彼もクレーという画家に心酔していたり、哲学者の言葉を引用したり、作った詩が合唱曲になっていたりと幅広い分野に跨っていますから、授業の中でも知識と知識がつながった！と思うことが何度もありました。友人たちから卒論について話を聞くと、自分にとっては新鮮な知識や視点、苦労話ややりがいが伝わってきてそれも非常に面白いです。比文の醍醐味は、興味のある事柄が意外なところで結びつく楽しさです。それをぜひ味わってもらえたらと思います。2～3年次3～4年次テーマを絞りこみ構成する4年次執筆する台湾出身の私は、胡適という知識人をテーマに卒業論文を書きました。今は学者を目指して、大学院で近現代中国と戦後台湾の知識人及び思想について研究する予定です。歴史認識における立場と視角の重要性を感じたため、私は高校のときから外国で自国の歴史を学ぼうと考えていました。入学後は政治、社会、民俗、宗教、文化理論などの勉強もしてきました。比較文化学類には様々なコースがありますが、これらのコースは全て「人文社会学」という学問体系にあり、互いに強い関連性を持っています。専攻以外の授業で得た知識も思考の材料になるので、好奇心と探究心を忘れずに学んでほしいと、これから比文に入学する皆さんに伝えたいです。完成審査・発表会 本学類での学修の最大の焦点が卒業論文の作成です。 いわば入学した時点から、あなたの卒論に向けての作業が始まっています。自分の関心に応じて履修科目を選ぶことがその第一歩。さまざまな授業を通じて専門知識や研究スキルを獲得しながら、自分なりの問題意識を深めていってください。令和6年度に提出された主な卒業論文の題目●歌枕「筑波山」をめぐる文学史－固有の情緒・表現の展開－●『清少納言枕双紙抄』における『枕草子』受容●現代日本における教育紙芝居の役割●「三国志」と関羽●初期仏教における渇愛の研究－『スッタニパータ』を中心に－●Change in the Role of Literature in English Textbooks:Government 卒業論文 比文らしく、自分らしく 問題設定能力や課題解決能力など、これからの時代にますます求められる主体的な知性を育てることができるのが、この卒論作成のプロセスです。 学類の丁寧なガイダンスおよび主指導教員と副指導教員の指導・助言によって、あなたも、個性的でありながら水準の高い自分だけの論文を仕上げることが可能です。18授業と卒論制作比文での学修を終えて杉原 日向（2024年卒業）（表現文化領域 文化創造論コース）劉 承衛（2022年卒業）（日本・アジア領域 アジア研究コース）●Intercultural Education: A Comparison between the Netherlands ●ニューオーリンズにおけるジャズの誕生－アフリカ系バンドとクレオール●幕臣川路聖謨がみた佐渡の民俗と生活-佐渡奉行在勤日記を資料として-●女性と祭り－山口県周南市山﨑八幡宮秋季例大祭を事例として－●熊本県アンテナショップにおけるプロモーション規定要因－ステークホルCurriculum Guidelines and Social Backgroundsand Japan″バンドの文化的融合－ダーに注目して－●村上春樹によるTruman Capote, Other Voices,Other Rooms の翻訳(2023年)の意義について－－既存の２つの翻訳と比較して●サミュエル・バトラー『エレホン』におけるキリスト教と植民地主義への風刺－先住民族チャウボクの表象を中心に－●これからの芸術文化振興－地域版アーツカウンシルの事例から－●『おかあさんといっしょ』の変遷にみる子ども向け番組の諸相●音楽に見られる光の美学●Care Workers and Immigration Policies in Japan●内なる自然の発見－ジブリ映画における人と自然の関係論－●他者に触れることの意義と手の役割－学校の保健室と障害児療育の現場から－●テレビドラマにおける主夫表象の研究－家事をする男性の「男らしさ」－●身近な対象の喪失によって生じる「幽霊」体験に関する心理学的および哲学的考察 東日本大震災をめぐる幽霊体験を事例に●韓流ドラマ時代劇における“日本人”表現●江戸時代後期における三峯信仰の展開－狼の御眷属崇拝に注目して－
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