筑波大学案内 2026
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“つくばの社工”の学際性強化 “つくばの社工”の学生は、他学類で開設されている全いは、理工系のカリキュラムの上で社会経済を学ぶことができる点です。学生は、理工学群共通カリキュラムの数学科目を学び、情報学群と共同開講されるプログラミングの教育を受けます。さらに、データ分析に関する講義科目・演習科目の履修を通じて数理的専門性を高めた上で、経済学に関する専門性を身につけることができます。卒業研究では、少人数の研究室に所属し、数理的手法・アプローチを重視した本格的な研究活動に、教員の手厚い指導の下で取り組むことが可能です。ティングといった経営学部や経営学科でも学ぶ科目の他に、「IT力」としてのデータ解析や情報技術、「数学力」としての数理最適化や数理統計学などを学びます。「開 かれた大学」として、産業技術総合研究所やアクセンチュアなどと協力した教育研究を行っていることも特徴です。経営工学主専攻の多くの研究室では、データサイエンス/AIに関する基盤的・実装的研究を行っており、この点も経営学部や経営学科との大きな違いとなっています。都市・地域の諸問題について、これらを分析し解決するための社会的・科学的・計量的アプローチを重視している点にあります。そのために演習では、身近な問題を取り上げ、実地調査などを踏まえ、対策を立案し表現する能力の養成に主眼が置かれています。つまり、従来のハ ード重視の建築学科・土木工学科に比べ、スマートシティ等の政策も含めたソフト面が重視された内容となっています。もちろん、建築士の受験資格を得るためのカリキュラムも用意されています。ての授業科目を「関連科目」として履修できます。筑波大学では、様々な分野の学生が各学類の専門の基礎を学べるように、各学類・専門学群から専門基礎科目等の一部が「専門導入科目」として提供されています。専門導入科目は、各学生の幅広い履修が可能になるように大学全体で時間割が調整されています。多様な分野の授業を履修することで、自分の専門分野の位置づけを理解するとともに、幅広い視野を育んで下さい。経済学部との違い 社会経済システム主専攻と通常の経済学部の大きな違経営学部や経営学科との違い 経営工学主専攻では、経営学、ファイナンス、マーケ建築学科・土木工学科との違い 都市計画主専攻が建築学科・土木工学科と異なるのは、78卒業生からのメッセージ筑波大学大学院システム情報工学研究科修了博士(社会工学)筑波大学システム情報系社会工学域助教筑波大学大学院システム情報工学研究科修了鉄道総合研究所勤務筑波大学大学院システム情報工学研究科修了環境省勤務讃井 知(2015年卒業)社会経済システム主専攻流王 智子(2007年卒業)経営工学主専攻嶋田 章(2010年卒業)都市計画主専攻“つくばの社工”の魅力は、社会現象を鮮やかに説く数理的アプローチを学べることに加え、社会の問題解決を本気で願い奮闘する同世代や先生方が集まっていることだと思います。複雑で変化の早い実社会の問題解決をするためには、最先端の科学的手法を学び続けることと、多様な仲間と協働して取り組むことの両方が必要です。時代の変化と共に、人と社会に寄り添い、様々な分野の手法を統合・進化させてきた社工のアプローチを同志と共に学ぶことは、よりよい世界を作り、前向きに生き抜く礎となると感じています。“つくばの社工”では、問題に直面したときに、頭の中だけでなく、問題解決の裏づけとなる数学的な根拠の部分にまで踏み込んだ学習をします。この数学的根拠は非常に重要で、自分の考えを受け入れてもらうには必要不可欠です。その上で今どのような問題が社会で起きているのかを自ら発見し、何が原因となっていて、自分はその解決のために何ができるのか考える能力が重要です。この能力を養う機会が“つくばの社工”には多くあると思います。“つくばの社工”で都市計画を学んだことは、私にと って得難い経験です。都市計画主専攻では、フィールドワークやアンケートなどの調査と、モデル化、シミュレーションなどの数理的な手法とを組み合わせて都市・地域の問題解決を考えます。2~3年次の演習では、実在する地域・街区を題材に、問題解決のための提案や設計を考え、根拠とともにプレゼンテーションし、各分野でご活躍の先生方からアドバイスをいただきます。現場に足を運んで体感すること、また合理的な根拠とともに提案を示すことの重要さを学んだ経験は、行政官としての仕事にも非常に役立っています。

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