福井大学 VIEW BOOK 2022
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School of Education 教育学部なく全体で研鑽を積むことにメリットを感じ、教師の専門職学習コミュニティネットワークづくりの第一歩にしてもらうことが狙いです。研修を終えた先生方は、学校、国、そしてアフリカ地域全体に及ぶ包括的なコミュニティを構築されています。帰国後もコミュニケーションは続けますが、あくまで主役は先生方。裏方としてサポートに徹するのが我々の役目です。らず他のスポーツ、さらには学校体育の現場でも重要です。学校には運動の苦手な子も多くいて、競技スポーツをそのまま持ち込むと挫折する子もいます。けれども動き方を言葉で具体的に伝えられると、苦手意識は減るのでは? そして、今以上に笑顔いっぱいの体育授業につながるのではないでしょうか。折り紙で正多角形を作図する様々な図形や空間の性質を探究する「幾何学」を、「折り紙」を切り口に研究しています。折り紙は数学的にとても奥が深い題材で、定規やコンパスでは作れない正七角形や正九角形も作図することができます。既に正13、17、19角形の作図方法が発表されていたので、それ以上の大きな素数で正多角形が作れないかと、35㎝四方の大きな折り紙で挑戦してみました。複雑な代数方程式で折る長さや角度を導き出し、どの順序で折るか設計図を作ります。方程式を折り紙に置き換える際も、平方根や立方根の複雑な計算が必要で苦労しましたが、最終的に、正37角形、さらに正73角形の作図にも成功した時は、とても達成感がありましたね。従来にない公式や定理を地道に導き出す過程は、数学者にとって至福の時間だといえます。幾何学 on 折り紙西村 保三教育学部 理数教育講座 教授環境にやさしい画材を身近なものから開発する銅版画の技法は500年も受け継がれています。ただ、制作過程ではシンナーなど毒性の高い材料を多く用いるため、病に倒れた銅版画家は歴史的にも少なくありません。私も制作中に倒れた経験があり、有機溶剤を使わない技法や画材の研究をするようになりました。今注目しているのは米のもみ殻から採る油をベースとした健康と環境にやさしい溶剤です。米どころ福井で大量に廃棄されるもみ殻から作られるので、非常に安価でエコです。国内アーティストの多くは自宅アトリエで活動していますが、有害な画材が同居家族や子どもらにおよぼす悪影響を危惧し、制作の継続を諦める人もいます。しかしこうした無害な画材が選べるようになることで、多くの才能が輝き続けられます。また、やはり体が健康なほど、良い作品が作れるのではないかとも思うのです。もみ殻で芸術の未来を拓く湊 七雄教育学部 芸術・保健体育教育講座 教授 TO MY LAB07UNIVERSITY OF FUKUI

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