福井大学 VIEW BOOK 2024
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SDGsを自分事として考えるあなたの日常はやがて世界の幸せへと繋がっていく 「環境経済学」って、ご存じですか? 19世紀のイギリス、蒸気機関車が出す火の粉で森林が火事になる、そんな事故が問題になっていました。鉄道事業という経済活動が、関係のない人(外部/環境)に損害をもたらす。この問題をどう考えるか。そんな問題意識から出発した学問です。日本では1970年代に公害が社会問題化する中、環境経済学は注目を集めました。そして今日、自然破壊や気候変動の一因とされるCO₂排出が大きな問題となっています。経済活動が環境にもたらす影響は、人々の良心や道徳心だけでは解決できません。税金や罰則などで規制したり国際間でルールを作ったりするなどの「政策」によって持続可能な世界を模索していかねばなりません。みなさんにもやがて自分の仕事(経済活動)が環境や子どもたち世代にもたらす影響について、考えざるを得ない日がやってくるでしょう。そんな時、環境経済学の知は世界を見、日々を生きていくための確かな指針になってくれると思います。10UNIVERSITY of FUKUI VIEWBOOK 2024国際地域学部飯田 健志 准教授IIDA Takeshi専門分野:環境経済学/経済政策国際地域学部地域からはじまる課題解決が世界へと繋がる

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