福井大学 VIEW BOOK 2024
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持続可能な幸せを求めて 国際地域学部には「課題探求プロジェクト(PBL= Project-Based Learning)」と呼ばれる、ちょっとユニークな授業があります。地域の企業や自治体に出向き、現実に直面している課題を探り、その課題解決に取り組んでいくというもの。社会のリアルな現場から学べる実践的なカリキュラムです。私たちが取り組んだのは、北陸エリアでチェーン展開する人気雑貨ショップの商品開発。「環境」をテーマに、トレンドが過ぎた商品をリメイクして新商品に生まれ変わらせようというプロ いろんな価値観を持つさまざまな人たちが共生する社会を作るため、私は何ができるだろう? 国際地域学部に進学したのは、漠然とそんな問題意識を持っていたから。きっかけは高校時代のアメリカでのホームステイ。考え方や好みだけじゃなくファッションもそう、多様性を受け入れるオープンな風土は衝撃でした。私の育った福井もそうあったらいいな、と。そうして迎えた2020年の春先、コロナがやって来て、キャンパスも街も一気に閉じてしまった。希薄化するコミュニティ。「何かジェクトでした。雑貨小物を解体して組み合わせ、アクセサリーなどのファッション小物を手作り。学内に臨時店舗を開店して、小売りも行いました。販売では、作り手の思いや企画の背景を物語形式で伝える「ストーリーマーケティング」を展開。学内でもちょっとした話題を呼びました。卒業後は建築資材メーカーに就職しますが、この経験を商品開発などに生かしていければと思っています。しなくちゃ」と同学部の仲間と立ち上げたのが、学生団体「+PARCO(タスパルコ)」でした。人と人とが出会える場所をつくろうと手探りで始めた福井市中央公園でのイベントには、若者だけでなく家族連れまで多くの人が集まってくれました。人々との会話がとっかかりとなり、これからは子どもの貧困やLGBTQ、外国人や障がい者などの課題にも目を向けていこうと。ささやかな出会いが起点となって、世界が少しでもいい方向に動いていけばいいな。11国際地域学部国際地域学科4年次佐々木 茉衣 さんSASAKI Mai国際地域学部国際地域学科4年次桝井 聖佳 さんMASUI Kiyoka人気雑貨ショップとコラボ授業で学んだエコマーケティングをポップアップストアで実践パンデミックで失われた出会いとつながりの場を街の中につくり出す

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