初年次ゼミナール初年次長期自主活動プログラムFLY Program(Freshers’ Leave Year Program)インドで女性自助グループのミーティングに参加※後列左端 人文・社会科学のさまざまな分野の教員が、それぞれの専門分野に引きつけて授業を展開します。たとえば、対象となる学問分野の方法論を学び、それにそって課題設定・分析を行う「ディシプリン型」、基本文献を読み解きながらクリティカル・リーディングを身につける「文献批評型」、調査の方法を学んだ上で実際にインタビューやフィールド調査を行う「フィールド型」など、学問分野や授業テーマに応じて多彩なアカデミック体験が用意されています。最終的な授業成果として、学 術 論 文 に 準じる「小論文」をすべての学生が執筆します。長文の読解や作成を通じて考える力を試す東京大学の文科系入試の独自性を活かし、それを大学での学びへと発展させてゆきます。 私は東大に入学したとき、「世界平和に貢献したい」という曖昧な夢しか持っておらず、大学で専門にしたい分野も決まっていませんでした。そこで、大学で勉強を始める前に世界で起こっている社会問題を自分の目で直接見たいと思い、FLY Programに参加して、ボランティアとして地域と関わりながら世界一周をする旅に出ました。インドで女性を支援し、タンザニアで農業をし、メキシコでは障碍者支援に携わりました。世界を知るという目的を達成するために自分で一から計画を立て、様々な人と交流し、幾多の困難を乗り越えてきた結果、元の目的よりもずっと大きなものが得られました。大学で何を勉強すればわからない人は、ぜひ「入学直後の休学」を選択肢に入れてみてください。 全理系学部および附置研究所・センターから、第一線に立つ研究者である教員がそれぞれの専門性を活かした授業を担当します。初年次ゼミナール理科では、未知なる問いへのアプローチをする「アカデミック体験」、サイエンティフィック・スキルの習得、グループによる協同学習、プレゼンテーションやレポートによる発表などを行います。分野は多岐にわたり、基礎研究色の強いものから実学的なものまでさまざまです。「問題発見・解決型」「論文読解・演習型」「データ解析型」「ものづくり型」「フィールドワーク型」「現象シミュレーション型」「原理解明・伝達型」といったさまざまなタイプの授業の様子を、共通テキスト『科学の技法 第2版』(東京大学出版会)で紹介しています。私は将来、地元の高知になんらかの形で貢献することを目標としています。大学で学びを深める前にこの目標に関する学外での経験をしておくことに意味を見出し、FLY Programを利用しました。具体的には、熊本県、宮城県において第一線でその地域のために活躍されている方々のもとでインターンをさせていただき、実際に地域のために働くということはなんたるかを学びました。他にも、語学研修、異文化理解、日本とは違った地域のあり方を見ることを目的に海外にも訪れました。入学直 後 の 一 年 間 の 休 学 は不安が伴うものかもしれませんが 、必ずや復学後の 大 学 生 活 、そしてその後の人生を豊かにしてくれるでしょう。皆さんも挑戦されてみてはいかがでしょうか。▲詳細はこちらへ気仙沼での一枚東京大学では、国際感覚を鍛える教育の充実や主体的な学びの機会の提供を進めています。そのような教育プログラムの例として、初年次ゼミナール、初年次長期自主活動プログラム(FLY Program)、グローバルリーダー育成プログラム(GLP)、グロ―バル教養科目(Global Liberal Arts Courses)を紹介します。 初年次ゼミナール文科・理科は『「教え授ける」(ティーチング)から「自ら学ばせる」(ラーニング)への転換』を目指した取り組みの一環として設計されました。 学生は初歩的な研究課題に取り組むことで、基礎的な学術スキルを身につけます。また、高校までの知識を習得する学びの姿勢から、自ら知を生み出す大学での能動的な学習への転換を行います。学習成果はプレゼンテーションや小論文として発表し、ディスカッションも重視されます。学生の積極的な参加を促すため、1クラス20名程度の少人数制で、ほとんどの授業に大学院生のTA(ティーチング・アシスタント)が付き、丁寧な指導を行います。授業外にも能動的学習をサポートする体制を整えています。学術文献の検索や研究倫理など、分野にかかわらず共通性の高い内容については共通教材や共通授業で取り上げます。 初年次ゼミナールは大学に入学して最初のセメスターに開講される、すべての学生が受講しなければいけない必修授業です。先端の研究を行っているさまざまな分野の教員が、専門性を活かした課題を用意し、初学者でも楽しみながら取り組めるように工夫を凝らしています。文科生は初年次ゼミナール文科の授業群から、理科生は初年次ゼミナール理科の授業群から、シラバスとガイダンスを参考にして履修したい授業を選んで登録します。希望者が集中した場合は抽選になります。■ 初年次ゼミナール文科 本プログラムは、入学直後の学部学生が、1年間の特別休学期間を取得したうえで、自らが独自に作成した計画に基づき、社会における主体的な活動を長期間体験することを通じて、従来の意識・価値観を相対化しつつ、大学での学びの意義・目的を深く考える機会を得るものです。https://www.fly.c.u-tokyo.ac.jp■ 初年次ゼミナール理科工学部 建築学科卒 楠瀬 礼教養学部 教養学科 総合社会科学分科国際関係論コース卒 寺尾 結衣THE UNIVERSITY OF TOKYO 202608特徴のある教育プログラム
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