東京大学 大学案内 2026
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後期課程工学部● メディア・コンテンツ● 人工知能● 認識行動システム● 生体情報論● 無機化学● 有機化学● 分析化学● エネルギー化学● 社会システム工学 基礎心筋細胞の電子顕微鏡画像と機械学習を用いて再構築されたミトコンドリア。異なる色が個別のミトコンドリアを表している。精密工学科● 精密計測工学● ロボット工学● メカトロニクス ● 生産加工学● 設計情報システム電気電子工学科● エネルギー・環境● 制御・システム● ナノ物理・光量子● VLSI・MEMS● バイオエレクトロニクス電子情報工学科● コンピュータシステム● 情報ネットワーク● 情報セキュリティ物理工学科● 量子力学● 統計力学● 電磁気学● 固体物理● 量子情報計数工学科● 数理工学● 最適化手法● 回路とシステム(左)微細構造を人工的に設計した物質系の電気的・磁気的応答を超高速に測定する。写真は、人工ニューロンの信号を測定している様子。(右)フェムト秒(1000兆分の1秒)の速さで物質中のスピンを読み出す超高速レーザー測定装置の光学系。様々な物質中で電子が示す量子ダイナミクスを直接観測することができる。日本人学生と留学生がランチを食べながら交流する様子マテリアル工学科● マテリアル熱力学● マテリアル組織学● マテリアル工学実験● マテリアル設計学化学システム工学科● 化学工学● 反応工学● 環境システム工学● 分離工学● 触媒工学応用化学科● 物理化学化学生命工学科● 有機化学● 高分子化学● 生命化学● 分子生物学● バイオテクノロジーシステム創成学科● システム創成学基礎● 環境リスク論● 災害シミュレーション工学学びの特長波田野明日可講師− 心筋細胞のマルチフィジックスシミュレーション学生の英語力向上と多文化交流をサポート齊藤英治教授− テクノロジーを駆使して「物理法則」を創るカタチと機能の関係を解析する 心臓は全身に血液を送る重要な臓器であり、その機能は約10億の心筋細胞一つ一つが収縮することで成り立っています。長さ約100µm程の心筋細胞を更に拡大してみると、2µmの筋節と呼ばれる収縮ユニットと、エネルギー供給を担うミトコンドリアが規則的に並んでいます。心臓の収縮機能の低下の際には、この規則的な構造が乱れていることが多数報告されていますが、因果関係は分かっていません。当研究室では、心筋細胞内の微細な立体構造を三次元の電子顕微鏡画像から再現し、その構造内で生じるイオンの動き、細胞膜の電気的活動、ミトコンドリアからのエネルギー供給、収縮ユニットで生じる力とそれに伴う変形を、コンピューター上で統合的に解析する研究に取り組んでいます。バイオの技術により1つのタンパク質の異常が心臓の機能をどう変えるか、実験的な解明が進んでいます。シミュレーションを用いて、機能の変化に至るメカニズムを明らかにしていきます。留学生との協働による日本人学生の国際化 工学部・工学系研究科では学生の国際化のための様々な活動を展開しています。アカデミック・ライティング、アカデミック・プレゼンテーションの授業では研究成果を発表するのに必要な英語力を鍛えます。英語論文やキャリアドキュメントへのフィードバックを行うライティングセンター(ERIC)も運営しています。課外授業としては、英語学校の提供する英会話・TOEFLの授業を放課後にキャンパスで受けられるSpecial English Lessonを運営しています。多文化交流のプログラムとして、お弁当を持ってラウンジに行くだけで留学生と交流ができるInternational Loungeを行っています。いずれのプログラムでも留学生がアシスタントとして本領を発揮し、本学学生に多文化を体験させてくれます。量子物性が拓く未来 従来、科学技術研究の中心は物質の性質を支配する「物理法則」の研究とその応用でした。しかし、今や私たちは、これらの「法則」を自ら創造できる時代に入っています。物質の性質は、その内部で自由に動ける電子のミクロな運動によって定まります。この運動を決定する主要な要素は、原子スケールからマイクロメートルスケールにおける対称性やトポロジーという特性にあります。現代の技術を用いてこれらを意図的に設計することで、様々な物質の性質を支配する基本ルールを創出し、新たな物質系の開発や、さらにはエネルギー変換や量子情報処理技術への応用につなげる研究を進めています。THE UNIVERSITY OF TOKYO 202625

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