東京大学 大学案内 2026
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後期課程理学部理科一類・理科二類前期課程の科類との基本的対応関係ltFacuyof Science● 言語処理系論● 統計的機械学習● 自然言語処理● コンピュータグラフィクス論● 量子計算科学● 宇宙物理学● 素粒子物理学● 地球惑星環境学野外● 地形・地質調査法実習● 造岩鉱物光学実習● 数学科● 情報科学科● 物理学科● 天文学科● 地球惑星物理学科● 地球惑星環境学科● 化学科● 生物化学科● 生物学科● 生物情報科学科理学とは、森羅万象の理を解き明かす学問です。これまで人類が成し得なかった自然界の謎の解明に挑み、自分なりの答えを出す。それは、チャレンジと喜びが絶え間なく続く壮大な冒険とも言えるでしょう。 数学科● 集合と位相演習● 代数学ⅠーⅡ、XAーXH● 幾何学ⅠーⅢ、XAーXH● 解析学ⅣーⅧ、XAーXH情報科学科● ハードウェア構成法● オペレーティングシステム● アルゴリズムとデータ構造● 計算量理論天文学科● 銀河天文学● 恒星進化論● 宇宙論● 系外惑星● 星間物理学Ⅰ・Ⅱ● 基礎天文学観測・実験物理学科● 量子力学ⅠーⅢ● 統計力学ⅠーⅡ● 固体物理学ⅠーⅢ● 一般相対論地球惑星物理学科● 気象学・海洋物理学● 地震物理学● 比較惑星学基礎論● 地球惑星物理学演習・ 実験・観測実習地球惑星環境学科● 層序地質学● 自然地理学● 地球環境学巡検ⅠーⅢ化学科● 分析化学無機化学実験● 無機化学I・II・III● 有機化学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ● 天然物有機化学● 構造化学 理学は「自然との対話」を通じ、自然界の原理や法則を探求する学問です。「なぜ?」「どうして?」という素朴な疑問から自然の神秘に迫ります。自然の理解が直ちに実社会での応用に繋がることもあれば、長い年月をかけて私たちの暮らしに大きな変革をもたらすこともあります。 たとえばミクロな世界を記述する量子力学。元はと言えば、「原子の構造はどうなっているのだろう」「光の本質は何だろう」という純粋な興味を追究することから生まれたものです。それが物質中での電子の振る舞いの理解を通して半導体技術を生み、コンピュータテクノロジーを生み、現代の情報社会に繋がっています。また、量子力学は化学結合の本質を明らかにし、分子の構造と化学反応の微視的理解を進め、さまざまな機能性物質の開拓を可能にしました。私たちの周りには、このようにして作られたものがあふれています。一方、分子の概念は生物にもおよび、DNAの二重らせん構造の発見を契機としてバイオテクノロジーの爆発的発展が起こりました。もしも理学の研究がなければ、現代社会で私たちが享受している利便性の多くは実現していないことでしょう。  理学の重要性は応用に対する基礎だけにあるのではありません。自然の理解は、私たちの自然観・宇宙観の根本となっているものです。私たちに自然と共存することの大切さを教え、ときにはその猛威に立ち向かう知恵も与えてくれます。理学の発展は、人類の自然観を豊かにし、未来を切り拓く原動力となるのです。 東京大学理学部には、数学、情報科学、物理学、天文学、地球惑星物理学、地球惑星環境学、化学、生物化学、生物学、生物情報科学の10学科があります。これら10学科は、皆さんの知的好奇心と探求心を満たし、それを世に伝えていく場所です。理学を志すなら、「知りたい 」という探求心と大きな夢を持ってください。そして、それを解決できるだけの強い力を、先行研究を学ぶ中で身につけてください。そうすればきっと、自然から深い感動を受け取ることができるでしょう。 理学部の卒業生の多くは大学院に進学し、実際の研究を通してより高度な専門的知識を身につけ、大学、官公庁、企業での研究者をはじめ、社会のさまざまな分野での活躍をめざします。理学部で培われた論理的な思考力は、人類社会の抱えているさまざまな問題を解決する力に繋がります。今まさに世界的に深刻な問題である地球温暖化に対しても、理学的なアプローチは有効です。理学部での学びは、人類社会において大きな力となることでしょう。開講科目(代表的なもの)THE UNIVERSITY OF TOKYO 2026THE UNIVERSITY OF TOKYO 2026https://www.s.u-tokyo.ac.jp/2626

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