東京大学 大学案内 2026
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女性の進学促進PROFILE2005年2007年2007年2013年2016年2022年2024年PROFILE2023 年 4 月2025 年 4 月PROFILE2019年4月2021年4月2023年3月2023年4月2025年3月2025年4月東京大学法学部卒業東京大学法学政治学研究科総合法政専攻修士課程修了東京大学法学政治学研究科助教駒澤大学法学部講師専修大学法学部准教授専修大学法学部教授東京大学法学政治学研究科准教授前期教養学部文科一類入学法学部第 2 類( 法律プロフェッション・コース)進学前期教養学部理科ニ類入学理学部生物化学科進学理学部生物化学科卒業理学系研究科生物科学専攻進学理学系研究科生物科学専攻修了金融機関勤務「グローバル化と法」をテーマに様々な法分野の先生が集まって行う共同研究に参加させてもらいました。10年にわたる研究プロジェクトの成果の第三弾です。オーストラリアの広い海を目の前に。初めての海外は、全てが新しい経験で満ち溢れていました!一緒にプログラムに参加した仲間とは今も交流が続いています。理学部附属の三崎臨海実験所での実習。実際に海で採取した生物のDNAを調べ、系統樹を作成しました。基礎法学から移動と帰属を論じた編 著です。基 礎 法 学 系 学 会連合が行うシンポジウムの成果でもあります。英語ディベートサークルの活動で、国際大会に運営として参加しました!ここまで大規模なイベントの実現にかかわったのは初めてでした。スウェーデン研修で仲良くなった現地の学生が東大に来てくれました。学年も専攻も様々な人と関わることができた貴重な機会でした。THE UNIVERSITY OF TOKYO 2026比較の視点がひらく法学の魅力大西 楠テア おおにし なみ・てあ選択の先にあった広い世界神谷 朱里 かみや あかり自分のフィールドを探す時間  富永 慶子 とみなが けいこ女性研究者の声女子学生の声女子学生の声 私は比較法(ドイツ法)を専門にしています。特にグローバル化やヨーロッパ統合の進展によって「社会と法がどう変化しているのか」に興味を持って研究しています。国境を越える人々と法 国民国家が成立した19世紀において、国家は、国境で人々を囲いこみ、領域内に滞在する人に「国民」としての地位を割り振って、様々な権利を保障するとともに義務を課しました。しかしながら、移動手段が発達した現代においては、人の移動はますます活発になり、出身国以外で人生の多くの時間を過ごす人々も珍しいものではなくなってきています。それゆえ、国境を越えて移動する人たちをどう取り扱い、彼らの権利をどう保障するか、国境を越えて形成される社会関係を法がどのように規律するかが新しい問題として立ち現れてきています。 例えば、ヨーロッパでは「EU市民権」という新しい考え方が生まれるなど、従来の国民国家の枠組みだけでは捉えきれない様々な発展があります。私は、こうした変化を「人の移動」という視点から読み解き、私たちが暮らす社会がどう変わり、法がどう対応しているのかを研究しています。女性の視点 国際・移動する人のうち女性の割合が高まってきていることを「移民の女性化」と呼びます。男性の移動に家族として帯同する人もいれば、ケア労働者(介護・家事労働者など)として移動する女性もいます。特に後者については、先進国でケア労働が外部化 「地元に残る」と言い続けた普通の高校生が、突然志望校を変え、東京大学の学校推薦型選抜に出願を決めました。ドタバタな受験生生活を乗り越え、右も左も分からず一人で上京した先にあるのが、今の私です。 「今を乗り越えられない人に、未来を叶える資格はない」 目の前の明日も、先に見える未来も、まだ見えない夢の実現も、全ては「今」の延長線上。日常の一瞬一瞬を大切に過ごすことで、未来は形を成していく、私はそう信じています。 私ももう3年生、受験生時代の記憶は未だ鮮明で、大学生活の短さを痛感します。大学での学びや生活は、時の流れの速さに到底釣り合わないほど濃く、充実したものです。前期課程は「やりたいことはなんでもできる」そういった学びと活動の空間です。今しかできない、自由で広い学びを楽しむ場所。仲間とのつながりや多種多様な活動を満喫する場所。直感的に、興味の向くままに、思い切ってチャレンジして、そうして踏み出す一歩が自分の視野や興味関心を広げる大きなきっかけになると思います。 私自身、大学に入学して、多様な価値観を知り、広い世界を見ることができたと実感しています。 文理問わず履修し、ゼミや学内プログラム、五月祭・駒場祭に参加し、留学生と交流し、サークル活動に勤しみ、思い切って外国に飛び、できること、やりたいことに積極的に取り組みま 小さい頃から海が大好きでした。 ハワイの海で見たイルカの美しさに魅せられ、小学校、中学校の自由研究では決まってイルカなどの海棲哺乳類の生態を取り上げました。その後もマクロ、ミクロの生物学に興味を持ち、高校時代の志望はもちろん理科二類。家族や友人、恩師に支えられ、晴れて合格することができました。念願のイルカの研究者になれる!勉強も研究も頑張るぞ!と期待に胸を膨らませて入学したことを昨日のように思い出します。 そんな私を待ち受けていたのは途方もなく広い世界でした。高校時代までは、学校と塾で世界が完結していました。それが、サークル、部活、留学、研究室、自主ゼミ、起業、アルバイト、インターン…提示される選択肢の多さに圧倒され、全てを完璧にやれないことで自分を責める日々が続きました。 その時、ある先生から、「自分がここでなら1番じゃなくてもやっていけるというフィールドを見つけられるように」、という言葉を頂きました。そこからは、多様な選択肢に相変わらず戸惑いながらも、楽しんで、飛び込んでゆけるようになりました。幅広い講義(東大には文理の研究最前線からアントレプレナーシップ、果ては座禅の講義まであります)を受け、国際交流に参加し、自分の気持ちに問されるのに伴って、ジェンダー役割分業が国境を越えて再生産されているという面もあるので注意が必要です。世界とつながる研究 私の研究は、日本だけでなく世界中の研究者と国際学会などを通じて協力しながら進めています。これまでの日本の法学研究は、明治期における法継受の経験もあったことから欧米に偏りがちでした。しかしこれからはアジアなど今まであまり注目されてこなかった地域の法も比較対象にしながら、グローバル社会が抱える問題に多角的にアプローチしていきたいと考えています。した。そして様々なものに触れる中で、自分は何をやりたいのか、自分に真剣に向き合って考えました。前期課程の2年間で得た経験、学び、仲間は、私にとってかけがえのないものです。 私は高校時代より社会問題に関心があり、特に「特権」というテーマを重視しています。個人の持つアイデンティティに起因する社会的優位性の差に問題意識を持ち、今は女子中高生の進路実現を支援する団体で、私のように「東大を夢見た人」の力になれるよう、活動に取り組んでいます。 東大に「なんとなく」で来るのはもったいない。憧れや夢、目標を持つ人が、理想を現実に変えられる場所、それが東京大学です。進路選択はどこに行くにも、何をするにも自分次第ですが、東京大学での生活は、皆さんの人生においてかけがえのない時間となることは間違いないでしょう。いつづけました。大学院に入ってからは2年間、ショウジョウバエの発達期の神経細胞に関する研究を行いました。 東京大学は、学生が、迷い、立ち止まり、チャレンジし、様々な分野を訪ねることを、全方面からサポートしてくれる環境が整った場所です。すでに突き詰めたいことが決まっている方も、迷っている方も、ぜひあなたのこれからの時間を、東京大学で過ごしてみてください 。想像よりずっと広い選択肢に体当たりでぶつかる時間は、あなたのこの分野を突き詰めたいという想いをさらに肯定してくれ、あるいは、全く思いもよらない分野への扉を開いてくれることと思います。大学院法学政治学研究科 教授東京大学法学部第2類(法律プロフェッション・コース) 3年理学系研究科生物科学専攻修了51

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