富山大学 都市デザイン学部
4/36

都市デザイン学部が重視するデザイン思考は、理想を形にするためのクリエイティブな思考のプロセスのこと。観察、分析、発想、試作、評価を繰り返しながら3学科が連携し、協創していきます。こうしたスタンスのもと、3学科の教員7名が集まり、「富山の持続可能な社会づくり」に向けたデザイン思考ワークショップを行いました。地球システム科学科川﨑 一雄材料デザイン工学科李 昇原都市・交通デザイン学科矢口 忠憲都市・交通デザイン学科阿久井 康平地球システム科学科安永 数明久保田●富山はどんなところなのか。まずは共通認識を得るため、自然、人々、産業、都市構造の4つの観点からキーワードを出してみたいと思います。川 﨑●自然という観点でまずあげられるのが、高低差4000mの多様な自然環境。立山カルデラ、氷河、ラムサール条約湿地帯、富山湾、深層水。水や魚、米など豊かな食もありますね。矢 口●人々の観点では真面目で勤勉な富山の県民性があります。その一方、シャイで自信がない。いいものを持っているのにその良さに気づいていない、実感がないという点もあります。久保田●当たり前になってしまって気づいていないということ?矢 口●例えば伝統産業では今、能作さん(※)が海外に出て、高評価を受け、自信を持ち始めています。でも多くの人には実感がない。もっと外に出て、評価してもらう仕掛けづくりは必要ですね。久保田●なるほど。都市の観点ではコンパクトシティ、LRT、富岩運河、レジリエント・シティ、環境モデル都市なども外部から高い評価を受けているものです。 李 ●私のイメージは、中心部は便利で住みやすいけれど、周辺市町村や隣県に行く場合、公共交通機関がつながっていない。不便です。川 﨑●確かに富山は郊外の交通アクセスが整備されていない。街なかに住んでいる人にはいいけれど、観光客には不親切ですよね。阿久井●観光客が立山や黒部だけを楽しんで、富山の街なかを満喫できずに帰ってしまうのはもったいないと思います。畠 山●情報発信が足りない部分がありますね。金沢みたいにならなくてもいいけれど、富山に来た観光客やビジネス客が街なかで楽しめるよう、もう少しうまくサービス提供できるといいですね。都市・交通デザイン学科久保田 善明FacilitatorSTEP1 理解と観察富山を表すキーワードの抽出(※)株式会社能作:高岡市に本社を置く鋳物メーカー12345keywords5都市デザイン学部 デザイン思考ワークショップ都市・交通デザイン学科FacilitatorFacilitator5市デザザイイン学部 デデザザイインン思思考ワーククシショップ都市市富山の持続可能な社会づくり開設記念企画2

元のページ  ../index.html#4

このブックを見る