学長挨拶万人のための先端科学技術の教育研究情報と通信を核とした諸領域の科学技術分野において、世界をリードする教育・研究拠点として教育力と研究力を発展させます1.我々の生活環境を安心・安全で豊かなものにするための、先端科学技術分野の教育・研究を推進します。2.情報、通信、制御、材料、基礎科学、および将来の社会に必要となる諸分野の教育・研究を推進します。3.理論からものづくりまでの特徴ある研究で、世界をリードする教育・研究拠点を目指します。1.我が国の科学技術創造立国を弛まぬ教育と研究で支え、世界に貢献する実践力のある人材を育成します。2.高い倫理観、コミュニケーション能力、判断力を持つ指導的な研究者・技術者を育成します。3.学部教育と大学院教育の連携を推進し、大学院教育の高度化と多様化をより一層図ります。社会人教育を重視し、留学生の受け入れと送り出しを一層充実させます。1.国内外の研究者の交流を活性化し、同時に国際化を推進します。2.国際的視野に基づき、広く外部の機関との連携を強化し、時代を切り拓く科学技術分野の研究を推進します。3.地域産学官民連携を強化します。自ら情報発信する国際的研究者・技術者の育成社会と技術への幅広い見識、国際性、倫理観を備えた、創造力と実践力のある研究者・技術者を育成します時代を切り拓く科学技術に関する創造活動・社会との連携広く内外と連携した知と技の創造活動を通じて、我が国と国際社会の発展に貢献します「総合コミュニケーション科学」は、科学技術の新しい概念です。通信による情報交換や、自然界でのエネルギー交換、細胞間の物質交換に至るまで、人間・社会・自然の秩序を形成する物・エネルギー・情報の相互作用をコミュニケーションと考え、これを研究対象とする科学を総合コミュニケーション科学と定義しています。さらに現代は、人工物の媒介するコミュニケーションが増え、人工物が適切に機能することで円滑になるコミュニケーションも少なくありません。地球環境を健全に持続させ、安心安全な社会を構築し、人々が心豊かに暮らしていくためには、人間・社会・自然そして人工物の相互のコミュニケーションが円滑であることが重要となります。総合コミュニケーション科学の領域は、科学・技術を基盤としながら、人文・社会科学まで包括します。学問分野の専門特化が進み、専門家同士の協業が重要となっている今、自分が本質を究めた専門知識を専門外の人に理解してもらうとともに、専門外の知識を他の専門家から学び取ることが必要になります。その際の“のりしろ”になる周辺領域に関する知識や教養が不可欠となるのです。Human人間Society社会Man-madeArtifacts人工物Nature自然理 念総合コミュニケーション科学電気通信大学は一昨年、前身機関である「無線電信講習所」の創立から100周年を迎えました。これからの100年において、社会の基盤を支え、イノベーションの原動力になるのは「情報通信技術(ICT)」です。本学は、その情報通信技術を用いた超スマート社会の実現に向けて、世界的な研究を加速させています。第5期科学技術基本計画で我が国が目指す未来社会の形として提唱されている「Society5.0」を本学では『イノベーションを生む機能を内包する「持続的自立進化+多様な幸せ度最大化」社会』と定義しています。多様な幸せ度とは、個人・社会・地域・広域・世界視点での幸せを意味し、それを支えるのがまさに情報通信技術なのです。本学は「Society5.0」を実現するために必要とされる光・量子・素材・ナノ・バイオ技術をも含む全ての技術分野をカバーしており、未来を創造する教育研究の一大拠点として挑戦を続けています。社会を構成する全ての要素がネットワークで繋がり、相互にコミュニケーションができる「高度コミュニケーション社会」は本学が長年標榜してきたビジョンです。このビジョン実現のため、多様性、相互理解、イノベーションで表される「D.C.&I戦略」を策定しました。総合大学では実現の難しい「個性10
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