りますよ。自主性を重んじながら切磋琢磨できる仲間と高みを目指す渕 先生はいつもみんなに「こんな研究があるけど、どう?」と伝えて、手を挙げた人がそれを担当できるようにしてくださいますよね。米田 私は学生に研究を強制しないんですよ。多様なキャラクターの学生がいますからね。じっくり取り組みたい人もいるでしょうし、あれこれと積極的に動き回りたい人もいるでしょう?渕 私はなんでもやってみようと前向きに思っています。でも、いざ手を挙げてみると、どんどん研究の深いところまで連れ込まれてしまって(笑)。この研究室では挑戦をする機会がたくさんあるなと思います。米田 日本が世界に勝てる、勝たなくてはいけない光学研究の最先端がこの研究室にあります。世界が夢見る究極のレーザーを追求できる場です。その分、苦労も多いでしょう。渕 はい。SACLAでの実験は貴重な機会なので、それこそ睡眠時間を削るような勢いで研究に没頭しました。最先端の場にいるとやっぱり、学域生だと分からないことも多いです。でも先生はいつ質問をしても親切に教えてくださいますよね。繰り返し聞いて学んでいくことで知識が積み上がってきました。米田 私が海外にいても研究が進むようLINEでの質問も受け付けますよ。学域生も、修士も博士も関係なく、任せた範囲においては責任をもって動いてもらっています。学生の将来も考えて、ゼミも全て英語で行いますよ。卒業生も、就職したら海外へ出向くような仕事に就く人がいますね。渕 私も将来、研究職に就いたら世界中の加速器を見て回るなんてこともしてみたいですね。米田 いいですね。まさに世界へ飛び出して行ける日本の代表的な研究をしてやろうという気持ちを持ってほしいです。ここにしかない学びのチャンスを存分に活用してくださいね。研究室概要米田研究室では光の発生、光を使った計測、光の応用など幅広く研究する。2015年には世界最短波長の原子準位レーザーの生成に成功。社会貢献と記録樹立の両立を目指しながら光学界をリードする。キーワード光、レーザー、X線、プラズマ科学、高強度レーザー、超短パルスレーザー、X線レーザー、SPring-8、 SACLA、J-PARC、分光学的研究、光による物性制御、レーザー結晶データベース、実験室天文学任意のパルス列を持つレーザー光を発生するシステムの開発。J-PARCの加速器の中ではそのレーザーを使ってイオンビームの荷電変換が行なわれ、核破砕により中性子発生などに使われる。「中性子があればものを調べる研究が進展します。世界が変わる研究に携わり、私の研究の可能性も無限大だなと感じます」渕 葵 さん情報理工学域 Ⅲ類(理工系)光工学プログラム 4年埼玉県 私立西武学園文理高等学校 出身日本にこだわらず海外に出てみたい光を操る研究にとにかく夢中なんですH-H0H+H+H+H-H-H-荷電変換レーザー I荷電変換レーザー II荷電変換レーザー III周回円形加速器直線線形加速器9
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