電気通信大学 大学案内 2026
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Ⅱ類( 融合系 )先端ロボティクスプログラムⅡ類( 融合系 ) 先端ロボティクスプログラム  新竹研究室0 9新 竹 純 准教授Jun Shintake “ ソフ トロボティクス ”という新たな可能性ロボ ットの活動範囲を広げるロボットの動きを PC 上で設計・解析議論を通したロボットの改良自分のアイデアを形にする柔軟材料の精密加工ABCDProfile高 精 度 な 光 造 形 3 D プ リ ン タ で 出 力 さ れ た 柔 ら か い 部 品を取り出す場面です。自分で設計したものが形になり、実際に動く瞬間は感動的です。部品の形状や材質、精度はロボットの性能を大きく左右します。レーザー加工機を使って、柔らかい材料からロボット用の部品を切り出しています。研究室にはさまざまな製作・測定機器が整っており、自分の手で作り上げる実感と達成感を味わえます。茨 城 県 つ く ば 市 出 身。2009 年 電 気 通 信 大 学 知 能 機 械 工 学 科 卒 業、2011 年電気通信大学大学院電気通信学研究科知能機械工学専攻博士前期課程修了、2016 年スイス連邦工科大学ローザンヌ校大学院工学研究科マイクロシステム・マイクロエレクトロニクス専攻博士後期課程修了。同大学博士研究員を経て 2018 年より電気通信大学情報理工学研究科助教、2023 年より現職。文部科学省卓越研究員。日本学術振興会賞など受賞多数。今取り組 んでいるのは、「 柔ら か い ロ ボ ッ ト 」( ソフトロボティク ス )で す 。ソ フ ト ロ ボ ッ ト は 柔 ら か い ア ク チ ュ エ ー タ や セ ンサ 、ポ ン プ と い っ た 要 素 で 構 成 さ れ 、こ れ ら の 新 た な 方 式 の 確立 や 性 能 向 上 を 目 指 し て い ま す。そ れ ら の 技 術 が 実 現 可 能 であ る こ と を 実 証 す る た め 、生 物 模 倣 型 の ロ ボ ッ ト を 開 発 し 、水中 生 物 と 同 等 の 運 動 性 能 や 機 能 を 持 つ ロ ボ ッ ト の 実 現 を 目 指していま す。ソ フ ト ロ ボ ッ ト の 特 徴 の 一 つ と し て 、材 料 そ の も の が ロ ボ ット 全 体 を 構 成 す る の で 、材 料 の 特 性 を ロ ボ ッ ト の 機 能 と し て活 か す こ と が 可 能 に な り ま す。生 分 解 性 材 料 を 使 っ た 環 境 に優 し い「 土 に 還 る ロ ボ ッ ト 」や、食 べ ら れ る 材 料 を 用 い た「 可食ロボッ ト 」の研究も 行っています。本 研 究 室 の 特 色 は、材 料 か ら ス タ ー ト し、ア ク チ ュ エ ー タ、セン サ、ポ ン プ と い っ た 要 素 の 開 発 と ロ ボ ッ ト へ の 実 装 ま で を活 動 範 囲 と し て い る と こ ろ で す 。「 柔 ら か さ 」と い う も の の 本質 は、ロ ボ ッ ト を 環 境 に 調 和 さ せ る こ と で は な い か と 考 え てい ま す。そ の よ う な 観 点 か ら 、テ ー マ で あ る「 柔 ら か い ロ ボ ット 」の研究・開 発を 通し て、そ の実 現を目 指して います 。CAD やシ ミュレーション ソフトウェ アを使 って、ロ ボットの形や動きを設計中。パラメータのわずかな違いで動きが変わるため、試行錯誤の繰り返しも研究の大きな楽しさのひとつです。教員とともに、実験結果をもとにロボットの改善点を検討し て い る 様 子 で す。実 物 や 動 作 を 見 な が ら 議 論 す る こ とで、新たな着想が得られます。対話を重ねて深く学べる環境が整っています。

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