40 されている食材、片づけなど様々なことを学ぶことができるため「生きた教材」と言われています。生きた教材を活かすためには、周りの大人の声がけが重要になります。本授業では、食品の栄養素、食品衛生、食べものができるまでなど、様々な内容について学ぶため、食生活の基本的な内容を身につけることができます。そして、今度は学生が本授業で学習した内容を子どもにわかりやすく、表現できるようになってほしいと期待しています。略歴大妻女子大学大学院博士後期課程修了。山形大学地域教育文化学部助教。2017年4月より新潟県立大学人間生活学部子ども学科講師、2022年4月より現職。専門分野子どもの食育、調理科学担当授業授業・ゼミ紹介食べる楽しさを大切に 子どもの食事は、離乳食から始まり成長に合わせて食べることができる食品、形状、硬さが変化します。「子どもの食と栄養」では、食品の働き、栄養素の消化・吸収など基礎的な内容や、子どもの成長に適した食事について学びます。また、子どもは「食」を通じて人間関係、食文化、食べ物ができるまでなど様々なことを学びます。子どもが「食」に対して楽しいと感じるためには、周りの大人も一緒に楽しむことが大切だと思っています。本授業では講義で学習した内容を実践で活用できるように調理実習、紙芝居の作成などを通して、子どもに食べることの楽しさが伝わるように意見を出し合いながらの創作活動も行っています。「食」の表現者を目指して この授業を通じて学んでほしいことは、「食」を通して子ども達は様々なことを学ぶことができるということです。例えば、毎日食べる給食は、手洗い、使用新たな気付きが原動力 授業では食育紙芝居を作成しますが、同じ内容の紙芝居でも子どもにわかりやすいように各グループが自由に表現している様子を見ることができます。この作業によって、講義の内容を理解していることに嬉しさを感じるとともに、毎年、学生の自由な表現に楽しませてもらっています。また、調理実習で子どものおやつを作るとおいしいという感想だけではなく、子どもが行える作業、子どもが調理する際に必要な環境整備など、実践的なことも考えている様子が伝わり、私が気づかなかった意見が出ることもあります。学生のこのような姿勢を見ると講義を活かして実習を行うことの大切さを実感し、自分自身のやりがいへと繋がります。「食」が持つ可能性を楽しく表現子どもの食と栄養山岸 あづみ 准教授
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