滋賀県立大学 CAMPUS GUIDE 2025
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自分のデザインが世に出る喜びを感じます。デザインを客観的に見る視点が生きています。デザインの仕事は社会に■れており、個人事業主の広告から、誰もが目にするような有名企業の大規模広告まで幅広くあります。その中でも、私は社会的影響力の大きな仕事をしたいと思い、広告代理店のデザイナーの仕事を選びました。現在は広告デザイナーとして、新聞、CM、WEB、駅ポスター、冊子、イベントなどいろいろな広告媒体のデザイン・ディレクションをしています。一番やりがいを感じるのは、自分の作ったデザインや企画を普段の生活の中で見かける瞬間。特に、初めて案出しから撮影までを担当したCMが世に出たときは達成感を感じました。大学時代は、ほとんどの時間を制作室で過ごし課題に取り組みました。課題は「客観的な目線」を重視して評価されます。さらに統計学やマーケティングの授業でデザインを数学的に見る視点も身につきました。私の仕事は商業デザインなので、大衆から評価を得ることが必要です。社会に出る前からこの客観的な目線を持てたことは強みだと思います。デザインするときは、大学で行った課題講評での「可愛いけれど売れるだろうか」という問いを常に意識しています。クライアントへデザインを提案するときも根拠を持ってメリットを伝えることができるので、学びの成果を感じます。在学中の実習では、声のかけ方などのコミュニケーションの基礎を学びました。患者さん一人にじっくり関われるのは実習の機会だからこそ。実際の業務では担当する患者さんの数も責任も増え、その人の訴えや想いに時間をかけて向き合うことが難しくなります。そんなときこそ実習や授業で学んだ基本に立ち返り、「疾患にばかり目を向けるのでなく、その人を看るのだ」という言葉を意識するようにしています。忙しい職場で疲弊するときもありますが、患者さんからの感謝の言葉で頑張ろうと思えます。また、担当した患者さんが元気に退院されたと聞いたときは、大きな達成感を感じます。病院前診療は救急対応の要です。看護師である祖母の話を聞くうちに、人に寄り添える仕事である看護師を目指すようになりました。現在は済生会滋賀県病院の救急外来スタッフとして働いており、その中でもドクターカーなど病院前診療に携わっています。主な業務は救急搬送された患者さんの初期対応。医師の指示のもと検査や病棟への案内などを行います。緊急性の高い場合は早い段階から医療を提供するため、医師、看護師、救急救命師のチームで現場に向かい対応にあたります。現在はドクターカーに乗車していますが、いずれはドクターヘリのフライトナースになりたいと思っています。実習で学んだ患者さんとの向き合い方。21広告デザイナーとして、社会に影響力のある仕事をしたい株式会社日本経済社 クリエイティブ局第2部小幡 悠矢さん人間文化学部 生活デザイン学科 2022年度卒業ドクターカーのナースとして、病院前診療に尽くす社会福祉法人恩賜財団 済生会滋賀県病院 看護部 救急外来巻藤 智 さん 人間看護学部 人間看護学科 2015年度卒業

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