宇都宮大学広報誌 UUnow 第42号
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UUnow第42号 2017.4.20●6◆地域デザインセンターが目指すもの―中島章典センター長に聞く―これまで地域の方が大学とつながろうとしたときには、かなりハードルが高かったところがあったと思いますが、例えば自治体が抱えている課題を解決するための相談ができる地域デザインセンターが開設され、「専門分野の先生とつながりたい」あるいは「研究上の分析や統計的な情報の収集で協力が欲しい」など、地域の方たちの要望に幅広く対応できる状態があるということは、大学の新しい試みだと思います。今、センターの取り組みの中で大きなウエイトを占めるのが地域デザイン科学部が2018年度から始める「地域プロジェクト演習」への対応です。この授業は学生が実際に地域に入り、大学と地域が一緒になって取り組むものです。昨年、自治体への説明会を開催しましたが、「地域と大学が一緒になって若い世代を育てていく新しい試み」ということをご理解いただけたのではないかと考えています。地域の将来を担う若い人材とつながりを持てることは、自治体にとっても有意義なことではないでしょうか。新しい視点や発想で地域を捉える学生と協働する中で、従来気づかなかった発見、提案が生まれるかもしれません。若い学生と接点を持つことでいろいろな可能性が広がることを期待しています。これからの地域と大学のつながりを地域の地域デザイン科学部の創設と併せて、地域と大学のハブとなり「教育」「共同研究」「地域連携プロジェクト」を推進し、地域デザインに関する相談、情報発信を行うことを目的に地域デザイン科学部附属地域デザインセンターが設置されました。2月には「これからの地域と大学のつながりを考える」をテーマに、初めてのシンポジウムを開催しました。同センターのこの1年間の取り組みを紹介します。 地域地域デザインデザイン科学部科学部がが広広げるげる地域地域とのとの「環」「環」皆さんと共に考える場として、2月にシンポジウムを開催しました。地域連携プロジェクトの成果報告、地方創生を推進する他大学の取り組み事例を踏まえパネルディスカッションをしました。センターとして初めての取り組みでしたが、大学の「知」を発信することで地域と大学のつながりが進む契機になればと考え、毎年、このような取り組みを継続し、地域デザイン科学部、当センターの教育研究ができるだけ多くの地域の皆さんに見える形にしていきたい。地域とセンターが連携することで、地域が良い方向に一歩でも進んでいけばと思っています。●さくら市「小さな拠点づくり事業」住民自らが地域での課題共有を進め、課題解決に向け住民が主体的に取り組むスキームの構築が目的。16年度は地区特性の把握と、モデル地区の選定および住民リーダーを中心とした地域コミュニティ・ネットワークの形成に取り組んだ。●宇都宮市「消防力の整備検討に係る調査研究」救急・消防の実働データを用いて高齢化、人口減少社会に求められる消防力の適正配置を評価。出動状況を再現したシミュレーションに、センターで解析したGISデータ(地理空間情報)が活用され定量的な指標を得ることができた。●宇都宮市「空き家等活用によるコミュニティ形成・空間活用事業」モデル地区の建物所有者に対する建物活用に関する意識や今後の考え方についてのインタビュー調査、自治会リーダー等の地区住民を集めたワークショップを開催し地域ニーズの集約を行い、今後の分析と提案の基礎資料の作成を進めた。地域デザイン科学部附属地域デザインセンター話を伺ったセンタースタッフたち。左から、副センター長:建築都市デザイン学科中島史郎 教授、センター長:社会基盤デザイン学科 中島章典 教授、鈴木達也 特任助教、坂本文子 コーディネーター、駒野純子 事務補佐員「これからの地域と大学のつながりを考える」シンポジウム中島章典センター長◆共同研究促進《2016年度の取り組み》
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