宇都宮大学広報誌 UUnow 第46号
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外国人観光客にJR宇都宮駅での列車の待ち時間も楽しんでもらおうと、国際学部栗原俊輔准教授の研究室を中心に、同学部の学生約20名が「宇都宮駅おもてなしプロジェクト」を企画しました。同駅では日光を目指して新幹線から日光線に乗り換える外国人観光客が増えていますが、待ち時間が1時間を超えることもあることから、駅のホームで「待ち時間に何ができたら楽しいか」などの質問を英語、スペイン語、フランス語、タイ語の4か国語で記したアンケート用紙で3日間にわたり調査をしました。参加した学生は「スペイン語が話せるのでスペイン語圏の人に話しかけたらやさしく応対してくれた。暇な時間をおもてなしで楽しませたいと感じた」(国際文化学科3年・陳菅野佳明さん)、「外国の方と話ができたことがすごく楽しかった。学生と観光客の方が交流できたら、もっと楽しいのではないかと感じた」(国際社会学科4年・兼村花鈴さん)、「地元の大学生であることを伝えるとけっこう話してくれる。『おもてなしの企画があるとうれしい、ぜひやってほしいと』言われた」(同3年・長佐和子さん)と話します。欧米の観光客を中心に90人からアンケートの回答を得ました。「折り紙教室」「駅周辺のガイドツアー」「お土産選びのお手伝い」などを望む声が多かったようです。こうした結果を踏まえ、学生を中心に具体的なおもてなしの内容を決めることにしています。栗原准教授は「地域への社会貢献、また国際学部は英語の他にもう一つの外国語が必修で、いつも学んでいることをアウトプットできるという意味でも、学生にとってもいいプロジェクトになると思っています」と話していました。15●UUnow第46号 2018.7.20国際学部生が外国人観光客への「おもてなし」を企画『八百森のエリー』の漫画家仔鹿リナさんが本学附属農場で実習の様子を取材宇都宮大学をモデルとした大学が登場し、本学とも関係が深いマンガ『八百森のエリー』(講談社週刊モーニングで連載中)の作者・仔鹿リナさんが農学部附属農場を訪問し、学生の農場実習の様子などを取材しました。農場ではまず、農場長の長尾慶和教授らと懇談。長尾教授は農場の取り組みや実習カリキュラムについて説明し、「実際に実習に参加していただいて作品の構想を膨らませていただければと思います。農場のフリー手形を差し上げますので、いつでも農場を訪ねて来てください」と話しました。『八百森のエリー』には農場の教員や技術職員をモデルにしたキャラクターが登場しますが、仔鹿さんは宇都宮市の中央卸売市場で青果の仲卸として奮闘するエリーの「学生時代編を描いてみたい」と笑顔で応えていました。農場で採れた食材を使った昼食をとった後、サツマイモ苗を植え付ける実習(フィールド実習Ⅰ)の様子を取材しました。仔鹿さんは「自分の想像や人から聞いた話をもとに描いていたのですが、現場を見るとぜんぜん違う、おもしろいですね。キャラクターをどう動かしたらいいのかというヒントをたくさん得ることができました。これからも定期的に農場に来たいと思っています」と話していました。学生たちと真剣にサツマイモの苗の説明を聞く仔鹿さん(左)農学部の学生たちと談笑しながら取材する仔鹿さん(中央)栗原准教授(右)と学生たち外国人観光客がアンケートに応える

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