● 算数と理科を連携させた授業の提案について研究しています。理科系の授業は自然現象を扱っていますが、それを処理していくには算数や数学の知識が必要です。同じものを対象としながらも、理科では物体を観察し、その上で数学を使うことで自然現象の処理ができます。数や量の変化、図形など私たちが普段目にしているものでも、日常生活で物事を数学的に捉えることはあまりありません。それらを自分で気付けるように「自ら数学を見つけていく」ことが教育において重要になると考えています。● 研究室概要学校教育教員養成課程教科教育コース数学教育専攻4年田村 美希11●UUnow第47号 2018.11.20同 岩野 明日香専門分野:教育学部(算数・数学教育)授業科目:学部/算数科教育法、数学科教育法Ⅱ、統計学大学院/算数科教材開発論、数学科授業研究、数学教育特論川上 貴 講師● 教員から国際学部 途上国経済発展論国際学部 途上国経済発展論 阪本ゼミ教育学部 運動生理学研究室工学部 機械システム工学科 熱流動解析研分野 発達心理学 石川隆行 研究室分野 発達心理学 石川隆行 研究室都市デザイン学科 環境設備研究室デザイン科学部部 応用生命化学科 応用微生物学研究室川上 貴 ゼミ教育学部 算数・数学教育川上 貴 ゼミ川上 貴 ゼミ教育学部 教育学部 算数・数学教育算数・数学教育表象文化論ゼミ教育学部算数・数学の教材や指導法の開発に取り組んでいます。研究テーマは、学生が学校現場に出たときに実践したり、活用したりできるように、現在の算数・数学教育における課題を文献などから調べて各自で決めます。テーマも多彩で、数学的モデリング(現実の世界と数学の世界との行き来)、統計教育、幼小連携、算数と理科との連携、教具の活用などがあります。●私の研究テーマは、児童が算数の授業での「問い」を見出すために、ブロックやおはじきなどの数学的教具を活用することをテーマとしています。算数の授業では、まず問題があり、活動して、解決するという流れがあります。ここで定義する「問い」とは、例えば小数を学んだけれど、それを分数に変えるにはどうすればよいのかなど、児童が思いつく素朴な疑問です。それらの「問い」を見出すためにブロックやおはじきなど、子どもたちが自分で触りながら操作して学べる教具を使います。子どもたちが数学を理解しやすくなる教具の活用が重要です。同 片貝 航大● 学生から● 幼児教育と小学校教育との接続について研究しています。特に算数教育を幼児期にどのようにすればよいのかという考察とその示唆をテーマとしています。この研究では実態の把握が重要ですから、実際に幼稚園や保育園の現場に行きインタビューを実施しました。そのインタビューを通して、幼児教育と小学校教育の接続は先生方が意識して教育しなければできないことだとわかりました。子どもたちの反応を見ることでどのような幼児教育が小学校教育につながるのかを考察することができました。●このゼミは算数・数学教育のゼミです。具体的には小・中学校の算数や数学の教材を開発したり、授業のプランを検討します。これから教師になる学生たちが、今の算数や数学で子どもたちがどのようなことにつまずいているのか、些細な問題でも改善できるような教材や授業を開発していくというテーマで、各自が研究をしています。様々な先行研究や授業での工夫の仕方などもゼミでは教えています。私自身の小学校教員としての経験と研究者としての経験を活かして、大学を出た時に知識を現場に活用できる教員になってもらいたいと考えて指導しています。数学には様々な学問を支えてくれる普遍性があります。身の回りと無関係だと思っている物事にも実は数学が使われています。その実用性を知ることで初めて数学のおもしろさに気付くことができます。普遍性や実用性などの新たな側面を見ることで、算数や数学に対してよりポジティブになれるような研究室です。
元のページ ../index.html#11