宇都宮大学広報誌 UUnow 第45号
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13●UUnow第45号 2018.4.20わたしの学生時代わたしの学生時代2012年7月に固定価格買取制度の特別措置法が施行され、太陽光発電が著しく開発されました。太陽光パネルの設置場所は、当初、建築物の屋上で小規模でしたが、空地や遊休地へ広がり、現在は、山林や里山を開発する大規模計画が進んでいます。大規模開発は、負の環境影響を与えますが、国内の許認可や環境アセスメントの法整備は十分ではありません。県内でも計画への反対運動が起きています。日本は、温室効果ガス排出抑制のために、再エネ開発を推進しなければなりませんが、開発コスト低減と共に、環境影響緩和は大きな課題です。マネジメントの視点から対策を提案するための調査を進めています。課題3は、社会基盤整備の初期費用が大きいため、その資金調達が最も大きな課題の一つとなっているためです。各国政府は、財政が厳しい中、民間資本を活用して社会基盤整備を進めています。整備事業を担う特定目的会社は、銀行など金融機関から資金を借り入れるために、厳しい審査を受けます。従来の政府主導のODA方式に比べて、事業の組織構造今も学生時代に培った考え方や理論が何らかの形で関わっている山岡 暁 教授(「わたしの学生時代」取材・文/アートセンターサカモト・栃木文化社ビオス編集室)インドネシア パジャジャラン大学との学術・学生交流(2016年9月)ミャンマー シャン州タチレイク水力発電開発調査(2015年3月)東工大に入学したのが1979年、日本は高度成長期でインフラが整備され、人々の暮らしが日々豊かになっていった時代です。インフラ整備に興味を持ったのが土木工学を選んだ理由。土木はフィールドで調査し、実験も含めて研究をする総合的な分野、工学部の中でも自分に合っていると思いました。大学の4年間は軟式テニス(ソフトテニス)部に所属、2年生からレギュラーになりました。当時、石井源信監督の指導のもと、関東学生リーグ戦では、4年間、宇都宮大学と同じ5部でした。関東の理工系大学大会個人戦での3位は、優勝を目指しただけに悔しかったですね。スポーツは協調性や体力、忍耐力を必要とします。テニスで精神的肉体的に鍛えられて体力や根性が身についたかな?建設土木分野も専門性が要求される時代になり大学院へ進み、学部から引き続きコンクリート工学の「構造」を専攻し、東京の地下鉄の不等変位をテーマに調査、研究をしました。東京の地下鉄は開業から半世紀ほど経過して様々な問題が出始めた時で、銀座線運転終了後の真夜中に赤坂見附から青山1丁目まで地下を調査しました。寒い時期は大変でしたが、面白かったですね。若い頃は黒部第4ダムや東海道新幹線などの大プロジェクトに憧れました。今の研究テーマはコンクリートと直接関係はないのですが、学生時代に培った考え方や理論が何らかの形で関わっていると思います。社会で得た経験と理論に基づく研究テーマに取り組むことで、世の中のためになるのかなと思っています。これからの日本を支える学生たちは、失敗してもいいからいろいろなことに挑戦してもらいたい、日本の将来を思い「自分も世の中のためにやってやろう」という気概をもってもらいたいですね。大学3年時の関東学生リーグ軟式テニス大会は複雑になります。日本企業が海外市場で事業を受注し、建設を完了させ、維持管理まで実施するには、国内とは異なる高度なマネジメントが要求されます。マネジメントを改善するには、PDCAサイクルが有効であり、ODAを含む事業評価結果(Check)を検証しています。■地方から海外へ少子高齢化が進行する日本は、海外との学術や人材の交流を推進し、活動地域を広げていかなければならない状況です。私の学生時代に比べれば、海外旅費は安くなり、受入の機会も広がり、学生は海外に行きやすくなっています。研究や教育の活動を通して、学生には社会基盤整備が必要な途上国で学習する機会を与え、地域を支える産学官が海外でも活躍するために多少なりとも貢献したいと考えています。
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