宇都宮大学広報誌 UUnow 第48号
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UUnow第48号 2019.4.20●2■宇都宮大学を志望した理由や大学での思い出を聞かせてください私は高校時代から自然や環境への関心があり、漠然と農学系の勉強がしたいという思いを持ちながら将来の進路について考えていました。3年生になりいろいろ大学のことを調べてみると、宇都宮大学の農学部は旧制の高等農林学校時代からの歴史があることや、しっかりと農学を学べることがわかり、本格的に宇都宮大学を目指すようになりました。私は宮城県出身なのですが、都会よりは田舎のほうが好きなので、宇都宮の街の雰囲気も自分にはあっていたようです。大学時代の話ですか。あまり自慢できるようなことはないなあ(笑)。英語が苦手で、単位をとるのに苦労しましたよ。勉強以外で友人と交流を深めたりしたことのほうが多かったですかね。昔はいまと違って、大学内の雰囲気もお森林環境を守り育てるー持続可能な森林経営を目指してーおらかでしたよ。林学科の勉強ということでいうと、附属演習林での実地演習はおもしろかったです。泊まりがけで行くのですが、朝、弁当持参で山に入り、一日中実習をして戻りは夕方暗くなるころです。測量など様々な実習があり、たくさんのことを学びました。先生では笠原義人先生(農学部名誉教授・故人)に大変お世話になり、後に結婚の際仲人まで務めていただきました。卒業論文は、先生にご指導いただき「木材流通の現状と課題」というテーマでまとめました。「ナイス」という会社は木材の市場、流通業から始まった会社です。結果的に大学で学んだことと非常に近いところで仕事をさせていただいており、いいご縁があったのかなあと改めて感じています。■お仕事でやりがいを感じたことや、印象に残っているエピソードはありますか?当社の大きなテーマの一つに「地球環境保護に対する貢献」を掲げています。地球温暖化対策として何ができるのか。温暖化の原因の一つである二酸化炭素を減らす上で森林の役割はとても大きいのです。木材は二酸化炭素を吸収して成長し、長期にわたって炭素を固定化します。残念ながら、いま、日本の森林は非常に荒れた状況にあります。持続可能な森林経         PROFILE宮城県出身。1983年、宇都宮大学農学部卒業。日栄住宅資材(株)(現すてきナイスグループ(株))入社。07年、ナイス(株)取締役執行役員。10年、すてきナイスグループ(株)取締役。18年、ナイス(株)代表取締役社長に就任。OB.OG. INTERVIEW本学農学部林学科(現森林科学科)OBで昨年6月、木材・建築資材の流通、住宅の供給などを手がけるナイス株式会社(本社・横浜市)の代表取締役社長に就任した杉田理之さんを森林科学科の学生たちが訪ね、大学時代の思い出やビジネスを通しての社会貢献などについて話をうかがいました。「森を愛する」先輩と後輩同志、すぐに打ち解けあい、木材や森林の話題では学生の皆さん、目を輝かせて杉田さんの話に聴き入っていました。また、杉田さんの大学時代のこぼれ話もあり、終始笑いが絶えないリラックスした雰囲気でインタビューは行われました。(写真左から杉田理之社長。取材アシスタントの農学部森林科学科3年・渡辺 絢音、同・新倉 早織、同・白戸 凌介/2019.2.15取材)

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