垣根を越えてつながっていく世界ができてくるといいですね。■現役宇大生へのメッセージをお願いします自分で考えて、自分で行動するという力をつけてほしいですね。宇大生に限らず、いまの若い人たちを見ていると、受け身の姿勢が目立つように感じます。どんなことでもいいですから、自分で一生懸命考えて自分から行動できる力を持ってもらいたい。勉強の場でもそうですし、ひとりの人間としての生き方でもそうあってほしいと思っています。また、先ほども申し上げましたが、当社は大学の持つ研究力に大いに期待しているところです。母校である宇都宮大学の皆さんとも、引き続き交流を持ち、森林の持続的成長について共に考えていければ、大変うれしく思います。期待してますよ!3●UUnow第48号 2019.4.20東京ビッグサイトの「木と住まいの大博覧会」展示会場では、宇大地域デザイン科学部の学生がセミナー会場で研究発表をしました。また、栃木県のブース(写真)が設置されました(2019.2.1-2)ましたが、皆いきいきとした表情をして戻ってきました。目が輝いていました。まさに生きるか死ぬかという状況に置かれた被災地の方から心底感謝されるというのはうれしいことです。人は誰かに感謝されるとか、誰かのためになっていると感じられたとき、それが自分の喜びになるというか、やりがいになるんじゃないのかな。漠然とした言い方ですが、そんなふうな人生でありたいと思っています。■御社は「産官学」の連携に力を入れているとうかがいました。大学への期待も含めてお考えを聞かせてください森林の持続可能な仕組みをつくることは非常に長い時間がかかりますし並大抵のことではありません。いろいろなところを巻き込んで、みんなで力を合わせないと実現することはできません。それぞれ立場は違いますが同じ土俵の上で話ができるとか、目標達成のために協力していく環境をつくれないかと考えています。そういう意味でも毎年、「木材の良さ」や「木材の活用」を広めるため開催している「木と住まいの大博覧会」に大学の研究や自治体の取り組みを紹介する場を設けています。今年は宇大から地域デザイン科学部の先生と学生に来ていただき研究発表をしていただきました。大学の研究とビジネスが営という意味では、戦後植林した木材を伐採して、使って、また植林して育てていくという森林の循環を図っていく必要があります。いま、当社はSDGs*への取り組みも始めています。一企業ができる話ではありませんが、当社のビジネスがSDGsの目標のいろいろな部分に関して貢献できる仕事ではないかと考えていまして、そういう面でも非常にやりがいを感じています。これまでの仕事の中で印象に残っているのは東日本大震災からの復旧、復興支援の取り組みです。応急仮設住宅として一般的なプレハブではなく木造の住宅を建設し提供しました。私は当時緊急災害対策本部長の立場でしたが「木の家は温かくて、気持ちがやすらぐ」と感謝の言葉をいただきました。被災地支援で社員を現地に派遣し農学部森林科学科3年白戸凌介インタビュー当初は緊張で硬くなってしまいましたが、ユーモアあふれる杉田社長のおかげで気付くと緊張が解けていました。未来を見据えた業務内容や仕事のやりがいについての話は大変貴重なものであり、この経験を糧として今後に活かしていきたいと思います。同 新倉早織学科、そして研究室のOBでもある杉田社長から仕事、会社への思いや考え方をお聞かせいただき、これから社会に出る者として学ばせていただくくとともに、大先輩のご活躍の様子を改めて感じました。また学科の実習についての話題も上がり、改めて森林科学科は特色と伝統のある学科だと感じました。同 渡辺絢音初めてOBOGインタビューに参加させていただきました。お仕事に対するやりがいや思いを拝聴して、働くとはどんなことなのかを、改めて考える良い機会になりました。自分の興味のあることや、やりたいことをどんどんチャレンジしたいなと思いました。取材を終えて*SDGs(Sustainable Development Goal[持続可能な開発目標])は、持続可能な世界の実現に向けて国連により定められたもので、加盟国193か国が2030年までの達成を目指しています。※学生の学年は取材当時のものです。
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