宇都宮大学広報誌 UUnow 第48号
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7●UUnow第48号 2019.4.20大学の授業だけでは実際に子どもと触れ合う機会がないことに気づいたことが、ボランティアを始めたきっかけです。放課後の学習支援で小学1年から6年生まで様々な子どもたちと触れ合うことができました。一人ひとりに特性や個性があり、画一的ではないそれぞれの子どもに合った教育の仕方が必要だということに気づくことができました。自分が教えたことで「わかるようになった」とキラキラした表情をするのを見られるのがうれしくて、教師になりたいという気持ちも増しました。学生ボランティア 体験学生の声学校教育専攻3年石川瑠璃子*写真は平成30年度学生ボランティアの様子(宇都宮市立陽東小学校)現場の先生からのメッセージ3年間でいろいろなボランティアを体験しましたが、特に、不登校生徒の適応指導教室での体験が刺激になりました。自分が普通のことと思っていた言葉かけが、ある子にとっては非常に傷つくものであったり、それが不登校やいじめの原因やきっかけになってしまうことがあり、自らの言動の重さを感じるボランティアでした。不登校の原因は一人ひとりそれぞれ違います。話を聞いても理解できているかといえばそうではない。一筋縄ではいかない問題であるということも学びました。僕は2年間同じ学校に通っていましたので、子どもたちの成長を目の当たりにすることができました。そこにやりがいを感じることができました。子どもたちの指導でも、一緒に遊んだりするだけでなく「だめなことはだめ」と、きちんと指導することもできるようになりました。ボランティアであっても子どもたちには「先生」ですから、指導していく上では毅然とした態度をとることも大切であることを学びました。長期間ボランティアを続けていく中で、子どもたちと担任の先生との間に信頼関係も築くことができて、自己の成長も実感しました。非常に充実したボランティア活動だったと感じています。数学専攻4年柳好恵数学専攻4年倭文大成宇都宮市立陽東小学校村松保子教務主任ボランティアに従事している宇大生は、皆真摯にボランティア活動に取り組んでいて頼もしい限りです。普段指導している担任とは異なり、子どもたちも「お兄さん」「お姉さん」のような感じで親しみを持って学生さんと触れ合っています。学生さんも楽しさだけではなく、指導する喜びを大いに感じているようです。また、子どもたちが担任に見せる顔とは異なる意外な面を見せることもあり、私たちも子どもたちの意外な側面を発見することもあります。教育現場の多忙化という現状もあり非常に助かっています。引き続き大学との連携を深め、ボランティア活動に協力していければと考えています。*写真は平成30年度学生ボランティアの様子(宇都宮市立陽東小学校)ボランティアの学生さんには教室での指導以外に様々な業務に取り組んでいただきました。教育実習の期間では体験できない校務にも参加し学校現場をより深く理解できたと思います。教員は着任早々に「担任」として責任ある立場でクラスの運営をしていかなければなりません。少しでも多くの「現場」に参加して、教師という職業や学校現場の理解を深めることが将来教壇に立った時必ず役に立ちます。教職を目指す学生さんにはどんどんボランティアに参加していただきたいですね。多くの優秀な学生さんが意欲を新たにして教員となって、地域の教育を支えていただければ嬉しく思います。宇都宮市立城東小学校平松和巳副校長※学生の学年は取材当時のものです。

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