宇都宮大学広報誌 UUnow 第49号
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11●UUnow第49号 2019.11.20今まで大切にしてきたことを大切に個々人の意識で解決に近づく―皆さんは、SDGsを知っていましたか?(夏秋)―大学に入ってから知りました。(手塚)―私は大学院の授業で。(庄司)―詳しく学んだのは大学に入ってからです。(木村)―私たちは、SDGsにどのように関わることができるのでしょうか。学びや研究から関わることもできますし、日常生活でも関わりを持てそうですね。(夏秋)―一般の私たちの努力だけでは変えられないこともあるかもしれませんが、例えば、「気候変動」や「ジェンダー、不平等」などは個人の意識で変わるものだと思っています。SDGsにかかわらず、ゴミの分別をする、電気を節約するなど、今まで行われてきたことは、個々人がさらに意識して行うことによってSDGsの達成度も上がっていくのではと考えます。(古高)―実は宇大はSDGsが始まるずっと前から「持続可能な社会の形成」を理念に掲げていました。以前から大切にされてきたことや、普段の生活からできることに視点を当てると、SDGsにコミットできることがたくさんあると思います。(夏秋)―SDGsの話をするときに、先進国・途上国と分けられることが多くありますが、垣根を越えて、世界全体で共に取り組む姿勢を持ちたいと思います。(木村)「住み続けられるまちづくりを」愛着を持ってこの土地に住んでいることを意識する―住み続けられるまちづくりには、どんなことが必要でしょうか。(夏秋)―少子高齢化が進む中で、高齢者世代がより良く暮らすにはどうしたらよいかを考えることが必要だと思っています。地域の課題に対しては、当事者同士でコミュニティをつくり、地域住民たちが主体となって問題を解決していくことができたらよいと思います。(木津)―一見不便だと思える地域でも、長く住み続けている人たちがいるのは、その土地に対する愛着や、近所との関係があるからだと思います。中高生に対するスタディツアーでは、茂木町入郷地区を舞台にして、持続可能な生活とは何かを考えてもらう機会にしたいと思っています。(渡邉)「つくる責任 つかう責任」物がつくられる過程にも目を向け、責任ある消費行動を―今の日本は、食糧やエネルギーなどを大量に取り入れて、捨てている。私たちはそういった生活に慣れてしまっています。(夏秋)―物を買うときに、「購入から消費までの時間」を意識するとよいと聞いたことがあります。安価な物は、すぐに消費される傾向があります。けれど、安くつくられる過程があることにも目を向けてもよいかもしれません。物をつくる人の暮らしや環境にも想像を膨らませることも大切だと思います。(木村)―学生は物を買うとき正直安価な物を選んでしまうことが多いです。もしかしたら、社会人になり、つくる立場になってから初めてその責任の重さに気がつくのかもしれません。(古高)「産業と技術革新の基盤をつくろう」「働きがいも経済成長も」新しい技術が始まり、新たな職業も生まれるのでは―技術革新というと、とても画期的な技術に思えますが、応用していくといろいろな問題が派生していくことがあります。全体を見通す目を養わなければいけないですね。(夏秋)―技術革新で、働き甲斐や失業問題の話題が出ましたが、技術が発達して、なくなる職業ばかりではなく、例えばICTを教えるなど、新たに必要とされる職業も生まれてくるかもしれないと思いました。(庄司)最後に。身近なところから取り組んでいこう!―私は日ごろからマイボトルやマイ箸を使うようにしています。できることから皆さんと取り組んでいきたいです。(木村)―ものづくりからSDGsに貢献したいと今までは考えていましたが、技術革新には課題や矛盾もあることに気がつきました。私もマイボトル始めたいと思います。(庄司)―農業生産者の減少を技術で補うなど産業と技術革新の融合についてさらに考えていく必要性を再確認しました。(手塚)―SDGsを自分事として、もっと生活に根づくようにするにはどうしたらよいか考えたいと思います。(木津)―SDGsだから取り組むのではなく、17の目標を全部大事なことだと意識して日々過ごしていきたいです。(渡邉)―SDGsは世界で動いています。宇大生もマレーシアのサラワク大学での英語研修の際に現地の大学生と一緒にSDGsを学ぶ機会があります。日本は、取り組みの達成度が世界でも15位と上位の方です。一方で、取り組みが遅れている目標(5、12、13、17番)もまだまだあり、これから取り組むことが明々白々です。SDGsは世界全体での取り組みであり、目標は誰一人として取り残さない社会の実現です。これからの私たち一人ひとりの行動が、持続可能な世界の実現につながっていくかもしれません。(夏秋)創立70周年記念

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