宇都宮大学広報誌 UUnow 第50号
2/16

UUnow第50号 2020.4.20●2■部活と研究に打ち込んだ学生時代私は新潟県上越市の出身です。冬は雪が多い地域で私がいたころは2メートルくらい積もりました。雪に囲まれてしまうためか「外に出たい」という思いがありました。周りも県外の大学に進学する人が多い環境で、私も関東圏の大学を志望しました。将来、東京で就職し世界に羽ばたきたいという思いがありましたので東京に近い宇都宮大学を選びました。宇大には大学院修士課程までの6年間在籍しましたが、前半と後半ではまったく違った学生生活を送りました。とにかく前半の3年間は徹底的に部活に打ち込みました。部活は自動車部に所属していました。授業が終わるとすぐにツナギを着て自分たちでエンジンを載せ替えたりラリーで林道を走ったり。ダートコースで車がひっくり返ってしまったことも。合宿は毎年北海道、本州、四国や九州と場所を変えながら実施し、3年間で日本を一周するまでになっていました。6台くらい車を連ねてツーリングをするのですが、みんなボロい車ですからトラブル続きでした。でも、楽しかったですね。後半の3年間は電気化学の研究に没頭しました。佐藤栄一先生のもとでアルミの研究をしました。あの頃は研究費が少なくて佐藤先生は自費で実験装置を揃えていました。先生のそうした心意気に共感し、夢中で実験をしました。昼夜の食事はアパートにいったん帰って自炊し、また研究室に戻って実験を続けるという生活で、帰るのは毎晩12時を過ぎていました。実験で得た知見を学会で発表し、それを論文にまとめました。大学院まで含めると学会発表は8回行い、また『電気化学会誌』『防食技術学会』など専門誌にも7報投稿しました。宇都宮大学2年生の時の内山さんホンダのバイクで佐渡にツーリングアルミ電解コンデンサの世界トップシェアメーカーである日本ケミコン株式会社(本社・東京都)代表取締役会長内山郁夫さん(本学工学部OB)を工学部の学生たちが訪ね、大学時代のエピソード、今の時代に求められる企業のあり方や人間像などのお話を伺いました。人とのつながりを大切にし、いつまでも情熱を失わない内山さんの姿に、学生たちは大いに刺激を受けたようです。(写真左から内山郁夫会長、取材アシスタントの工学部応用化学科3年・山本樹理さん、同・吉田優佳さん)PROFILE1975年、宇都宮大学工学部工業化学科卒業。77年、同大学大学院工学研究科工業化学専攻修了。同年、日本ケミコン株式会社入社。97年、KDK株式会社新潟工場長。2001年、日本ケミコン株式会社取締役。02年、同社材料事業部本部長。03年、同社代表取締役社長。14年、同社代表取締役社長・社長執行役員。19年、同社代表取締役会長・会長執行役員。   日本ケミコン日本ケミコン株式会社株式会社      代表取締役会長代表取締役会長  Uchiyama Uchiyama IIkuokuo内山 郁夫内山 郁夫OB.OG. INTERVIEW          興味興味をを持持ったことをったことを徹底的徹底的にやってみればにやってみれば自自ずとずと道道はは開開けるける興味を持ったことを徹底的にやってみれば自ずと道は開ける

元のページ  ../index.html#2

このブックを見る