宇都宮大学広報誌 UUnow 第50号
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2222新入生応援企画UUnow第50号 2020.4.20●6これまでに3つのターニングポイントがありました。それらが偶然重なって、現在博士課程に所属しています。第一のターニングポイントは、高校で取り組んだSSHの活動です。自らの手で未知の事柄を明らかにする面白さを知り、それまでは他人事ごとだった研究職に次第に憧れるようになりました。その後、学部1年生の時に、基盤教育科目の授業のご縁で、農学に限らず、工学という異分野の研究室で過ごす機会をいただきました。先生方や先輩方の研究に対する熱意を肌で感じ、自分も同じように研究に情熱を注ぐような人生を送りたいと強く思いました。これが第二のターニングポイントです。そして、羽生研究室(現研究室)への配属後に、土壌細菌が産生する新規性の高い多糖分解酵素の研究と出会いました。この研究テーマに取り組む中で、自分の手で新規の遺伝子を発見する経験をし、強烈な喜びを味わいました。残された疑問の解明のため、博士課程への進学を決意しました。これが第三のターニングポイントで、研究職を志望する一番の動機となりました。現在は、糖質分解に関する研究の進展に少しでも寄与できるような人物になれるように励んでいます。人を惹きつけられるような独創的で面白い研究を行い、社会に恩返しすることが目標です。*SSH(スーパーサイエンスハイスクール)文部科学省が指定する「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」は、高校生が先進的な科学技術、理科・数学教育を通じて、科学的能力や科学的思考力等を培うことで、将来社会を牽引する科学技術人材を育成するための取組3年生の夏にUU-PRASで制作している「うーたす!」のサークル取材で、U-lab代表(当時工学部電気電子工学科1年生)にインタビューをしたことがきっかけで自分もU-labに入り、お互いに挑戦し協力し合える仲間たちと出会ったことがターニングポイントです。U-labでは、いろいろな得意分野を持ったメンバーが集まり、それぞれが「得意・好き」を持ち寄って、制作や研究をしています。その経験を通して、現在は「建築」という軸足を固めつつ、他分野へ積極的にアンテナを立てることで既存の建築の価値をエンハンストさせる新たな領域を生み出したいと考えるようになりました。私は、今後デジタルツインといった都市スケールでのデジタル化の動きと、ARクラウドについて研究を進めていきます。まだ国内では知見の多くない分野ですが、4月から東京大学の大学院に進学し、交換留学先であるスイス連邦工科大学チューリッヒ校へ留学し先進事例を学ぶ予定です。東京、海外へと学ぶ場所を移していきますが、ゆくゆくは栃木などの地方都市に戻って技術を活かしていくことを決めています。*UU-PRAS:広報誌「うーたす!」を制作するサークル。学生広報スタッフ*U-lab:デジタル造形、プログラミング、建築、AR、VR、メディアアートなどを用いた自由なものづくりを行うサークルこれから始まる大学生活。様々な人や学問、出来事と出会い、今までにない何かを見つけていく人も多いことでしょう。宇大で学ぶ学生たちはどのようなことと出会って、何がきっかけで自分を成長させていったのでしょうか。キャンパスできいてみました!あなたのターニングポイントは?地域デザイン科学部  建築都市デザイン学科4年 赤川 英之東京農工大学大学院連合農学研究科1年 宇都宮大学配置学生菊池 雅子宇都宮大学農学部 応用生命化学科卒業宇都宮大学農学研究科修士課程修了写真:現実とデジタルの融合(赤川さんによる加工)***

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