宇都宮大学広報誌 UUnow 第51号
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森林科学で樹木の名前を覚えることは、語学でいえば単語を覚えることに匹敵します。日本列島では約1100種の樹木がみられますが、樹木を識別するポイントを理解すれば、初めて出逢った樹木でも何の仲間であるか見当がつくようになります。樹木学では葉、花などの識別ポイントについて、実物や写真・図を観ながら学んでいきます。● 授業概要UUnow第51号 2020.11.20●10●樹木学は森林科学科に入学して最初に学ぶ科目です。「樹木とは何か」から始まり葉の付き方など樹木を識別するための基礎的な知識を身につけた上で、「樹木学実習」の授業と連携しながら樹木の名前を覚えていきます。樹木学で重視しているのは実物を実際に見てもらうということです。今年度はコロナ禍でオンライン授業となり実物を見てもらえないため、「大学構内の樹木の観察」という形で、私が構内の樹木から葉や花を採取し、葉の付き方、花の仕組みの分解図を作成し、それをオンラインで学生に見てもらい部位の名称などを学んでもらうようにしました。高校時代はおそらく樹木の勉強をする機会がなかったと思います。漫然と見ていた身近な存在の樹木も実際に詳しく観察してみるといろいろな種類があって形も様々なことに気づきます。樹木学では樹木の多様性を理解してもらうことが大切だと思います。宇都宮高等農林学校からの歴史と伝統のあるキャンパスにはいろいろな種類の樹木が生育し、他大学では見られない珍しい樹木を観察することができます。樹木を学ぶ上で恵まれた環境にあると感じています。●樹木を識別できるようになることが目的の授業ですが、学者によって見解が異なる種の場合、学名が複数存在するケースがあることに興味を持ちました。授業はオンラインによるものでしたが、逢沢先生の提供資料は写真が豊富でキャンパスで実物を観察出来ない状況の中、画像で確認できるため理解を深める手助けになりました。●樹木の一般的な定義は「多年生」「幹が二次肥大成長する」「木化」の3要素ですが、竹やヤシは二次肥大成長しないので、この定義からは樹木とは言えないということが新鮮な驚きでした。オンライン授業で感じたことは、対面の講義では見過ごしてしまうようなことを、提供された資料を何度も見返しながら確認できるという良さがあることです。● 学生から森林科学科1年  松本 奈月森林科学科1年八月朔日雄樹専門分野:森林植物学授業科目:基盤/農学部コア実習、生物資源の科学:学部/樹木学、森林基礎生物学、樹木学実習、基礎実験、森林立地環境学実習、育林学実習:大学院/森林植物学、森林生産育林学逢沢 峰昭 准教授基盤教育「体験! ぷろじ基盤教育「体験! ぷろじ Academic EnAcademic En国際学部国際学部 学学教育学部初等理科教育教育学部初等理科教育農学部農学部 森林科学科森林科学科  樹木学  樹木学理論と教職大学工学部 応用化学科● 教員から※前期授業は、原則オンライン授業を行い、対面授業が不可欠な一部の授業に限り、7月6日~9月末に対面授業を行いました。「樹木学」はオンライン授業、「樹木学実習」は一部対面授業で実施しました。

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