宇都宮大学広報誌 UUnow 第51号
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5●UUnow第51号 2020.11.20また、企業から75台のノートパソコンを現物寄附いただき、オンライン授業に当たりパソコン環境に支障のある学生に対して貸与しています。1年生は、入学当初から大学キャンパスに来て授業を受けたり、課外活動をしたり、新しい友達を作ったりすることもできず、パソコンに向かってオンライン授業を受け続けていました。不安や不満を少しでも解消できるよう、1年生全員を約200のグループに分け、上級生2人が学生ピアサポートとしてメンタル面を含めた様々な相談に対応する仕組みも作りました。学生が制作したサークルのビラ一覧サイト9月下旬、初対面授業日に1年生を激励する学長仙台市で開催した「学生及び保護者との懇談会」で学生家族と懇談する学長行動が制限される中、学生たちもじっとしているわけではありませんでした。大学に来られない1年生のために課外活動サークルを紹介するWebサイトを作成する学生、地元のNPOと組んで食料の配布活動をする学生、宇都宮市内の飲食店を応援するためSNSで情報発信する学生、受験生にキャンパスを知ってもらおうとバーチャルキャンパスを作る学生等々。どんな状況にあっても、自ら行動し大学や地域を元気にする意欲ある多くの学生がいることを誇りに思います。8月初旬、「学長から学生のみなさんへのお手紙」を大学ホームページと教務ポータルサイトへ掲載しました。そこには、学長の学生に対する思いやメッセージが綴られています。オンライン授業を魅力的にすること、感染防止策を徹底しながら実験や実習を中心とする対面授業を集中して行うこと、1年生を孤立させないためのピアサポート制度を導入したこと、学長や教員たちが各地域へ赴き、遠いふるさとから授業を受けている学生たちと歓談する機会を設けること、経済的な支援をさらに充実させていくことなどが述べられています。そして、みなさんは一人ではない、学内外から多くの方々が皆さんを応援しているのだということを忘れないでほしい、学生に寄り添い、誰一人取り残さないという思いを宇都宮親元を離れて一人暮らしをする人、アルバイトで生活費を賄う人、保護者の収入が激減した人など学生は様々な環境や境遇を背負っています。大学では、オンライン授業を進めると同時に、コロナ禍にあって生活が一変した学生を支援する取組みを始めました。まずは、給付型奨学金の準備。アルバイト先の減少などで経済的に苦しくなった学生を支援すべく、緊急奨学金として寄附を募集することにしました。いち早く手を挙げてくださったのが地元企業や個人の方々で、宇都宮大学の学生のために多額の寄附が寄せられました。もちろん、多くの教職員や在学生も寄附をしています。この心遣いにより、前期は、留学生を含め300名を超える学生に給付を行い、後期も拡大予定です。■学生への支援のために■学生自らの活動も■学長の思い~一人も取り残さないために~大学の教職員は共有しながら、みなさんを育てていきたい、苦しい状況は続きますが、一緒に乗り越えていきましょうと結んでいます。この手紙を掲載してから1カ月後、学生やその保護者と実際に対面し意見交換を行うため、9月12日(土)を皮切りに「学生及び保護者との懇談会」を東北地区の7会場で実施しました。「大変な状況だけど、前向きに行動したいと考えている。」「大学が私たちの方をしっかり見てくれている。」といった心強い発言をする1年生も複数おり、大変意義のある懇談会となりました。今後は関東地区等を対象に開催することを計画しています。引き続き、学長をはじめ、役員・教職員全員が、常に学生を第一に考え、これからも行動して参ります。学生や地域の方を感染から守るため、また学生への支援を行うため、これまで大学としてどのような対応を行ってきたのか、これからどう向き合っていくのかを紹介します。コロナ コロナ コロナ ※ここでは、2020年10月末までの状況を記載しております。新型コロナウイルス感染症拡大の状況は日々変化しており、本学は状況に応じて随時対応方針を更新いたします。

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