この授業では、目が見えない・見えにくいなどの視覚に障害のある子どもたちが、どのように学んでいくのかということについて、基本的な内容を学習していきます。目が見えない子の触覚を通した学び方の特徴や、弱視の子の見えにくい目を通した学び方の特徴などを、心理学的な観点から理解し、その上で実際の指導法について学んでいきます。● 授業概要UUnow第52号 2021.4.20●10● 視覚に障害のある方と関わっていくと「目が見えないってどういうことなのだろう」と想像が拡がっていきます。視覚障害者がよりよく生きていくために必要なものとは何だろうと想像する。学校で子どもたちはどんなことに困っているのだろうかということ、世の中にはいろんな人がいるということを想像してみる。この授業を通して想像する力の大切さを知ることができました。 ●視覚障害とは使う感覚の違いだと思っています。目の見える方は主に視覚に頼って生活しているのですが、目の見えない方は主に触覚や聴覚を活用して生活しています。授業の中では、いったん目をつむって触ってみたり音を聞いたりします。すると普段気付かなかった触覚を認識したり、こんなにもいろいろな音が聞こえてくるのかということを知ったりします。いかに視覚に頼っていたかに気付かされます。目が見えない方は使う感覚が違うだけで目が見える方とそう変わりなく生活しています。ただ、ほとんどの環境は多数派の人々が生きやすいように作られているため使う感覚が違うだけで少数派となり、どうしても生きづらさが生じることがあります。人の権利を大切にすることは自分の権利を守ることでもあることを、学生たちに学んで欲しいと思います。障害は周りにサポートしてくれる人がどれだけいるのかなど、環境によってもすごく変わる概念です。障害は固定されたものではありません。生きづらさを感じている子がいたときに、先生のほうから環境を変えてあげることによって生きづらさや困り感が軽減していくことがあります。私自身、盲学校の教員を経験しています。実践の場で感じたことも伝えていければと思っています。●国語の教師をめざしていますが特別支援学校で介護等体験をした時に「特別支援の子のことを知らないと普通学級の子にもその子に合った必要な支援ができない」と現場の先生に教えていただき特別支援学校の教員免許の取得も考えるようになりました。障害がなくても何かしらつまずきがある子がいると思うので、その子たちに何ができるか考えながら学んでいます。●私は普通に視覚から入ってくる情報をもとに面白そうと感じたり興味を持ったりしますが、視覚に障害のある子はそういう情報の拡がり、興味の拡がりという感覚が難しいのかなと思います。その中でより多くのことに興味を持ってもらうにはどうしたらいいのかを考え、視覚障害者の方が点字などのツールを普段の生活にどう取り入れているのかを学んでいきたいと思います。● 学生から学校教育・特別支援教育系特別支援教育分野2年 小川 莉香教科文系 国語分野3年多川 法子専門分野:視覚障害教育授業科目:学部/視覚障害教育概論、視覚障害教育課程・指導法福田 奏子助教国際学部 機械システム工学科国際学部 機械システム工学科教育学部 地域居工学研究科 機械cademic English Readingcademic English Reading際学部際学部 学術英語講読学術英語講読教育学部教育学部学校教育教員養成課程学校教育教員養成課程視覚障害児教育概論視覚障害児教育概論教育学部教育学部学校教育教員養成課程学校教育教員養成課程視覚障害児教育概論視覚障害児教育概論 学科木学理論と実践を往還する授業(教育実践高度化専攻)教職大学院化学科化学プロセス工学イン科学部イン倫理イン科学部イン倫理● 教員から●視覚障害のある方をゲストティーチャーに招いたオンライン授業が特に印象に残っています。料理など日常生活の話や趣味のギターを実際に弾く姿など、教科書や文献だけでは分からない多角的な日常を知ることができて視覚障害に対する見方、考え方が変わりました。将来、視覚障害者の方と関わっていく上で日常の生の姿を知ることができたことは、私にとって大きなことでした。学校教育・特別支援教育系特別支援教育分野2年 関 優花学校教育・特別支援教育系特別支援教育分野2年 小林 一葉*写真撮影のためにマスクを外しています。学生の学年は取材時のものです。※ 2020年度入学者から、教育学部は群馬大学との「共同教育学部」となりました。これに伴い、本学で取得できる特別支援学校教員 免許状の領域が増え、これまでの知的障害・肢体不自由・病弱に加え、視覚障害・聴覚障害の領域も取得できるようになりました。共同教育学部の学生は、2年次になると「視覚障害教育概論」の授業名で履修します。
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