宇都宮大学 研究シーズ集 2021.09
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情報通信・マルチスペクトル画像の撮影、処理、および応用に関する研究・次世代画像圧縮技術の開発画像処理、画像圧縮、カラーフィルタアレイ、分光イメージングIEEE,電子情報通信学会,映像情報メディア学会,画像電子学会工学部准教授篠田一馬基盤工学科情報電子オプティクスコース篠田研究室URL: http://www.is.utsunomiya-u.ac.jp/icl/index.php?Member%2FKazumaShinodaMail: しのだかずま2017年4月更新研究概要(社会活動特許等取得状況産学連携・技術移転の対応等)社会貢献等今後の展望(特徴と強み等)教育・研究活動の紹介現在広く利用されているデジタル画像は、RGBの三色を撮影することで映像表現を行っています。しかし医療などの分野では、RGBよりさらに多くの色を撮影するマルチスペクトル画像(分光画像)を利用することで、人間の目には知覚できない差異を検出・解析する技術が検討されています。しかしマルチスペクトル画像の実用化には未だ多くの問題があるため、本研究では、機材規模の縮小化、撮影時間の短縮、および動画像撮影を可能にするため、マルチスペクトルフィルタアレイ(MSFA)を用いた撮影システムの実現を目指しています。また、撮影データの保存、伝送、応用を考慮した画像処理技術を開発し、農業・医療への応用検討や、画像フォーマットの国際標準化活動を行っています。分野研究テーマキーワード所属学会等特記事項本研究室では分光情報のイメージングを行う上で、撮影対象物、カメラ構成、画像圧縮、画素およびスペクトル復元、表示、ユーザビリティの全ての観点から優れた画像システムを構築することを目指しており、多角的な研究を行っています。分光情報復元にとって有利なフィルタアレイの作成方法、モザイクマルチスペクトル画像の圧縮効率、分光反射率推定精度に関しては、世界的にも優れた成果を達成しています。また、具体的なアプリケーションとして病理診断への応用を想定した検討も行っており、実用化と普及を意識した研究を行っていることが当研究室の特徴といえます。これまでRGB画像では取得できなかった撮影物体の分光情報をより詳細に知ることができるため、農作物評価、がん診断、異物混入検査など、様々な分野への応用が期待できます。さらに本研究室ではカメラの小型化と撮影時間の短縮(ワンショット撮影)を目指しているため、これまでは困難だったマルチスペクトル動画像の撮影が容易に可能となり、実時間多波長バイオイメージングや、動画からのバイタルサイン推定など、新しい製品やサービスの創出につながることが期待できます。特許出願状況・特許5396559、特許5024178(いずれも画像符号化)TEL:FAX:図1 肝臓標本のマルチスペクトル画像撮影図2 MSFAによるマルチスペクトル画像撮影97

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