宇都宮大学 研究シーズ集 2021.09
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ライフサイエンス・食品由来低分子ペプチドの機能性探索・食品由来低分子ペプチドの体内動態解析精神的ストレス、うつ、神経新生、食欲、肥満、代謝日本栄養食糧学会、日本農芸化学会、日本アミノ酸学会特になし農学部准教授水重貴文応用生命化学科生物化学研究室URL:http://agri.mine.utsunomiya-u.ac.jp/hpj/deptj/chemj/biochemistry/index.html Mail:mizushige[at]cc.utsunomiya-u.ac.jp みずしげたかふみ2017年5月更新研究概要(社会活動特許等取得状況産学連携・技術移転の対応等)社会貢献等今後の展望(特徴と強み等)教育・研究活動の紹介食品由来低分子ペプチドの神経新生作用について研究しています。脳海馬における神経新生の促進は、抗うつ作用など精神疾患改善作用と関連していることが報告されています。これまで、牛乳由来のタンパク質から生成するペプチドが神経新生作用を示すことを動物および神経幹細胞培養系(図)を用いて見出しました。今後も、様々な食品タンパク質を素材として用い、それらから生成する低分子ペプチドの中から経口摂取で有効な神経新生作用を示すペプチドを探索したいと考えています。さらに、タンパク質を摂取したときに消化管で生成するペプチドの吸収機構について不明な点が多く、実際に生理活性ペプチドが吸収されているかどうか、その後どのように代謝されているかは明らかになっていません。低分子ペプチドの生理作用を調べるとともに、体内動態を明らかにし、生理作用と体内に吸収されるペプチドとの関連を明らかにしたいと考えています。分野研究テーマキーワード所属学会等特記事項生化学実験、動物実験、機器分析などを用い、低分子ペプチドの体内動態および吸収機構の解明や新規生理作用の探索を行っています。経口摂取で有効で安全な抗うつ素材の開発が期待できるとともに、食品を摂取したときに消化管で生成する低分子ペプチドの消化吸収メカニズムが明らかになれば、学術的貢献に結び付くと考えられます。技術として、神経幹細胞や動物(マウスやラット)を用いた生理活性の探索、消化管吸収成分の同定および定量が可能です。新規化合物あるいは新規食品素材の動物や細胞を用いた生理機能、特に脳機能やエネルギー代謝に関する調査が可能です。また、腸管吸収化合物および肝臓代謝直後の代謝化合物を採取することが可能です。新規機能性探索あるいは化合物の体内代謝動態にご興味のある先生方はご相談いただけますと幸いです。特になし。TEL:-FAX:-図海馬神経幹細胞135

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