宇都宮大学 研究シーズ集 2021.09
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環境・林業的除染のあり方・樹木における放射性セシウムの挙動・樹木のスケーリング樹木、樹幹木部、放射性物質、除染、生物のスケーリング日本木材学会、日本植物学会、日本アイソトープ協会演習林フィールド,Ge半導体検出器(RI施設)農学部附属演習林教授飯塚和也木材材料学研究室URL: http://mori1.mine.utsunomiya-u.ac.jp/sinrin/fs/lab/uf.htmlMail: kiizuka[at]cc.utsunomiya-u.ac.jpいいづかかずや2017年5月更新研究概要(社会活動特許等取得状況産学連携・技術移転の対応等)社会貢献等今後の展望(特徴と強み等)教育・研究活動の紹介最近、福島原発事故に伴う放射性降下物、特にCs137による森林や樹木の汚染の実態調査、さらにそこから得られた情報に基づき、環境リスク低減のための林業的除染による森林再生を試みています。林業的除染とは、森林から放射性物質を飛散・流失させないため、森林内、特に樹木木部に放射性物質を封じ込め、自然減衰により、環境リスク低減を図る試みです。森林造成に費やす時間は、主伐に至るまで60年以上と長く、Cs137の半減期の2倍以上です。このため、林業的除染は、多年生植物である樹木の成長と自然の時間を活用する方法といえます。たとえば、スギの樹幹木部は心材と辺材から構成されており、Cs137は木部内で樹皮に近い部位の辺材から心材へ移動する性質があります。心材に存在するCs137は、将来的には減少するとともに一定の濃度になり、不可給態として閉じ込められることが推察されます。また、Cs137の挙動は、カリウムと類似しているといわれています。スギ心材の色は、カリウムや水分量との関連性が知られており、これらの性質に着目することで、植栽するスギ品種の選択の可能性があることが示唆されます。2011年5月以降、毎年演習林内にスギを数百本以上植栽し、環境リスク低減のための林業的除染による森林再生の研究を、実践的に進めています。分野研究テーマキーワード所属学会等特記事項放射性降下物により汚染された森林再生の研究に関し,演習林のフィールドを活用することができます。特に,森林除染等により裸地化状態にされた地域の土砂流失等の2次災害の防止のため、スギ植栽による森林的除染のあり方を実践的に調査・実証し,評価できる体制が整備されています。森林生態系の物質循環に基づいた,林業的除染による森林再生の実証評価を,行っていくこととしています。技術移転希望項目・樹木・樹木とCs137とのかかわりTEL:028-649-5408FAX:0287-47-0366154

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